はじめに

スマートフォンは皆様の一番近くにあるIT機器であり、ITに触れる窓口でもあります。そのため、生活には欠かせないアイテムとなっています。スマートフォンの 補償 について、SNSなどでにわかに話題になっていることがあります。

「iPhoneをご自分でわざと壊してください。最近の端末は水に強いので、水没以外の方法がいいですよ。アスファルトの路上に置いて、車で踏みつぶせば確実です」

スタッフがこのような言葉を発した裏には、実はドコモの携帯電話販売代理店施策がある。

店頭で勧められたのは乗り換えやiPhoneの購入と同時に、年会費が1万円のドコモのクレジットカード「dカードGOLD」に加入することだった。

毎月の通信料金を含むドコモのサービスの支払いはdカードGOLDで行えば10%がポイント還元される(年会費無料のdカードでは1%)。このdカードGOLDのサービス内容には、「ケータイ補償3年間で最大10万円」というものがある。

iPhoneなどスマホの購入時から3年以内にスマホが壊れて修理不可能になるか、紛失・盗難にあった場合には、ドコモが同一機種・カラーのスマホの新たな購入費用を10万円まで補償するというものだ。これは規約に明記されている。

ゲートシティ大崎店のスタッフの勧誘はこの規約を念頭に置いたものだ。「2年後くらいに機種変更したいタイミングで、今回ご購入いただくiPhoneを全損させてください。最大10万円の補償を活用すれば機種変更が事実上、タダになりますよ」と説明された。

「同一機種」の縛りは、現行のiPhoneの人気モデルは2年後には在庫がないため気にしなくていいという。このスタッフは「その頃にはおそらくiPhone14が10万円前後で出ているでしょうからそれに替えればいいです。(通信契約を)ドコモにお乗り換えいただき、dカードGOLDに入っていただければ他社よりも断然お得です」と熱心に営業してきた。

引用元:toyokeizai.net
https://toyokeizai.net/articles/-/414010?display=b

いわゆる制度を悪用し、詐欺をすすめる内容ですので、褒められた内容ではありません。ですが、スマートフォンが高性能化するに伴い、価格も高額となり、故障した際や機種変更の際に大きな出費となるのも事実です。

そこで、スマートフォンの補償について改めて考えてみることにしました。

そもそも 補償 に入る必要はある?

スマートフォンの補償は、スマートフォンが破損や故障した際に、修理代金の一部もしくは全部を負担してくれるサービスです。サービスによっては、紛失や盗難に遭ったときも補償金を受け取ることができます。

Appleでの正規修理は、画面損傷の場合は2~3.5万円前後、それ以外の箇所が故障した場合は3~6万円前後が相場価格となっています。
ケースや保護シールを付けていても、落として画面が割れてしまったり、経年劣化で故障してしまったりというのは起こり得ます。事実、筆者も通勤途中で、画面が割れたままのiPhoneを使用している方をよく見かけました。おそらく修理費用が高額になるので、修理を躊躇してしまうのかなと推測しています。

また、盗難・紛失で買い替えとなると10万円前後は必要となってきますので、補償料で購入代金をカバーできるのであればそれに越したことはないでしょう。

キャリアの 補償 に入るのが正解?

多くの方はdocomo、au、SoftBankをはじめとした大手キャリア3社で回線を契約し、スマートフォンを購入されていることかと思います。その際に、「端末の補償はどうされますか?」と聞かれたこともあるでしょう。まずはそちらの補償を確認してみましょう。

docomo

  • 月額 約550 ~ 1,100円/月 機種によって異なる 770円/月が最多
  • 加入している間、1年間に2回まで補償
  • 免責金3,000円で修理代金を負担
  • 紛失、全損時などの際に11,000円の負担でリフレッシュ品に交換

docomoが提供している「ケータイ補償サービス」です。
代替品貸出あり、紛失時にも対応など全方向をカバーできているのが特徴です。
ですが、他大手キャリアと比べて費用が若干高いのも特徴です。

au

  • 月額 約693 ~ 726円/月 機種によって異なる
  • 加入している間、1年間に2回まで補償
  • 故障、紛失、全損時などの際に2,000~8,000円の負担でリフレッシュ品に交換

auが提供する「故障紛失サポート」です。
おそらく大手キャリアの中では補償のサービスは一番手厚いのではないでしょうか。
修理の際の免責、交換品手配の際の負担金が少なく、当日のうちに届けるなどのサービスもあり、非常に手厚いサービスだと感じました。

SoftBank

  • 月額 約715円/月
  • 加入している間、1年間に最大2回まで補償 (1度使用すると6ヶ月使用不可)
  • 故障時の修理代金を負担
  • 全損時などの際に免責金5,500円で修理代金を負担
  • 紛失時は同一機種を会員価格で機種変更可能
  • 8,250円の負担でリフレッシュ品に交換

SoftBankが提供する「あんしん保証パックプラス」です。
他大手キャリアの補償に比べて、いくらか範囲が狭く、内容も弱いように感じました。
というのも、紛失時の対応がなく、あくまで「交換」であるためです。

AppleCare+

  • 月額 約860 ~ 1,150円/月 機種によって異なる 一括の金額を24分割
  • 保証期間は2年間
  • 画面割れ:3,400円などの免責金の負担のみで修理・交換の対応
  • 代替機の貸し出しはなし
  • プランにより紛失にも対応

Appleの提供する公式の補償です。
本来であれば一括の購入金額となりますが、他サービスと比較しやすくするために月額換算で表示しています。他にもiPhoneに関するソフトウェアのサポートなどもついています。
各大手キャリアでもAppleCare+を提供しており、その場合は分割での加入が可能です。

大手キャリアの補償は内容が手厚く、一部を除き紛失までカバーすること、修理期間中の代替機貸し出しのサービスがあることが特徴です。
他にも故障した際のリフレッシュ品との交換というのが大きな特徴です。
過去に水没させてしまった経験がある、おおよそ2年間で定期的に機種変更をする、2年間で2回程度修理をしたことがあるという方は、補償に加入されておくのがおすすめだと思います。

ですが、ahamo、povo、LINEMOといった新しいプランが発表され、月々の携帯料金の値下げが進む中で、月額700円程度(2年間で約20,000円)というのは少し高いようにも感じます。
大手キャリアが提供する補償サービス以外には選択肢はないのでしょうか?

携帯会社以外の 補償 はあるのか?

スマートフォン購入時に補償に入らなかった方、SIMフリースマートフォンを利用されている方などは、当然ですが大手キャリアの補償には途中加入できません。その場合の選択肢はあるのでしょうか?

もちろんあります。この場合、いわゆる損害保険に加入するという方法になります。いくつものサービスはあるのですが、筆者がおすすめするものをいくつか紹介させていただきます。

この情報は記事執筆時点での情報となります。
補償内容の変更の可能性があることにご注意ください。

モバイル保険

  • 保険料は700円/月で修理費用を最大100,000円まで補償
  • 修理不能時は最大25,000円まで補償
  • 1契約で3端末まで補償可能
  • モバイル端末全般を補償 (加入は購入から1年未満)
  • 紛失は対象外

MVNO(格安SIM)やSIMフリー端末(格安スマホ)登場が話題になり始めた頃などの比較的早期から存在するサービスです。さくら少額短期保険株式会社が提供しており、3端末まで補償することが大きな特徴です。
Bluetooth、Wi-Fi接続できる機器であれば対象となり、Air PodsなどのBluetoothイヤホンも補償の対象となります。ただし、紛失が対象外となっているため、注意が必要です。
他のスマートフォン向け補償を探すのであれば、この保険を基準にすると良いかもしれません。

クロネコ「スマホもしも保険」

  • 保険料は470円/月で修理費用を最大100,000円まで補償
  • 盗難・紛失時は端末価格の50%(最大100,000円)まで補償
  • 保険期間(1年間)最大200,000円まで
  • 面倒な手続きをヤマトロジスティクスが代行
  • 修理の間、代替機を有料で貸し出し

ヤマトロジスティクス株式会社提供するスマートフォンの補償です。Mysurance株式会社が提供する「スマホ保険」が中身なのですが、面倒な手続きを代行する、有料ではあるものの、代替機を貸し出すというサービスが有るのが大きな特徴です。
大手キャリアでは、修理中の貸出機のサービスがあるのは当たり前でしたが、MVNO(格安SIM)では端末を同時購入していても、貸出機のサービスはないのがあたりまえです。
そのため、このサービスは非常にめずらしく、有用と言えるでしょう。
また、紛失を対象とするのも嬉しいポイントで、他のキャリア以外のスマートフォンの補償との大きな差別化を図っています。

まるごとマモル

  • 保険料は約260円/月で修理費用を最大100,000円まで補償 (3,140円を12分割)
  • 月額+110円/月で同居の家族も対象
  • 携行品扱いであれば何台でも、なんでも補償
  • 保険期間(1年間)最大200,000円まで
  • 紛失は対象外
  • ネットでの申込みは不可

日本生命相互保険会社が提供し、引受保険会社はあいおいニッセイ同和損保保険株式会社の傷害保険です。メインは個人賠償責任保険ですが、携行品特約を付帯することによりスマートフォンや、パソコン、デジタルカメラなどの携行品が保証対象となります。
補償対象が広く、1,300円/年で家族のスマートフォンもカバーできるのが最大の特徴です。
他にも個人賠償責任保険がメインとなっていますので、自治体によっては加入が義務化されている自転車保険の加入にも対応しています。

大手キャリア以外の保証サービスの特徴としては、紛失時は対象とならないこと、貸出機のサービスがないことがほとんどです。ですが、複数台を対象とできること、1台あたりの費用は比較的安価に済むことが大きなメリットです。
そのため、MVNO(格安SIM)やSIMフリー端末(格安スマホ)を使用しているが、保証は欲しい方、大手キャリアの補償ほど手厚くなくてよいが、万一の際には補償があると嬉しいと感じる方にはおすすめの内容となっています。

筆者はSIMフリー端末(格安スマホ)で回線はdocomoという契約で、タブレットPCやデジタル一眼レフも持ち運ぶため、「まるごとマモル」に加入しています。

まとめ

今回は、身近なデジタル機器、ITにふれる入り口として、スマートフォンについてとりあげてみました。そのなかでも「補償」という部分をご紹介させていただきました。

  • 紛失までカバーして欲しい。修理期間中の代替機貸出も欲しい。
  • 過去に紛失した経験がある。
  • 100,000円を超えるような高価なスマートフォンを使用している。

という方は大手キャリアの補償に加入されておくのがおすすめです。

  • MVNO(格安SIM)やSIMフリー端末(格安スマホ)を使用しているが補償には加入したい。
  • スマートフォンを複数台持っている。
  • 故障時の費用を負担してもらいたい。
  • 紛失時はあきらめて買い換える。

と、ある程度割り切って考えていらっしゃる方はスマホ保険による補償がおすすめです。

冒頭ご紹介させていただいた記事のように、いわゆる詐欺を助長するような補償の使い方は褒められたものではありません。とはいえ、スマートフォンは高性能化し高額となっているのも事実です。本記事を通して、ご自身に合った補償をうまく選んで、よりよいデジタルライフをおくるきっかけになれれば幸いです。

なお、本記事でご紹介している保険のうち、まるごとマモルを実際に使ってみて、具体的にどんなことが必要でどこまで補償されたかについて、以下の記事でまとめておりますので合わせてご確認ください。

スマホ落下で画面割れ まるごとマモル 使ってみた