本記事の執筆にあたり、参考にさせて頂いた記事の文章が、一部そのまま残っている事実が判明したため、内容を修正させて頂いております。
引用元の記事執筆者の方、並びに読者の皆様、そして関係各位にご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
改めて、執筆時に参考にさせて頂いた記事を明示させて頂きます。

https://qiita.com/maekawawawa/items/b9c7b866f5ee31d2acd3
https://enpreth.jp/media/microsoft-power-automate-action/

はじめに

Power Automate Desktopとは、Microsoftが提供しているクラウドのRPAツールです。RPA(Robotic Process Automation)とは、人間が操作するのと同様にコンピューターが操作を実行するプログラムのことで、現在では多数の製品が登場しています。今回はRPAとPower Automate Desktopについて解説します。

RPAとは?

業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとしてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が注目されています。では、RPAとは何を指すのかですが、PCなどを用いて行う一連の事務作業を自動化できる「ソフトウェア・ロボット」のことです。

「百聞は一見に然ず」。実際にマイクロソフト社が提供しているデモをご紹介します。

いかがでしょうか?ご自分のこんな作業も自動化できるのかな?と思いませんか?

元々、RPAや業務自動化という分野は、単純かつ定期的な作業を機械に任せて効率化することで、労働時間を短縮したり、人間はもっと高度な業務に取り組めるようにしたり、することを目的として発展しているので、この作業を自動化したい。と思えたなら正解です。

しかし、RPA ツールは個人で導入するには非常に高価ですし、使いこなすにはスキルが必要になります。実際に導入してみたが、思ったように効果が出なかったと言う話も聞きます。

それが、無償で、使いやすいツールであれば導入の敷居がぐっと下がり、試してみよう!となるのではないでしょうか。事前に無償で導入し、RPAツールがどのようなものなのか。ご自身で体験することができ、且つ、ご自身の業務自動化にどれだけ効果がありそうか体感できる。という点で、Power Automate Desktopの無償提供は大変大きなインパクトがあります。

RPAの長所・短所

非常に便利に見えるRPA ツールですが、万能ではなく、長所と短所があります。具体的には以下のようなことです。

【長所】
・作業が正確で人間のようなミスがない
・手作業に比べて、作業スピードが圧倒的に早い
・人間のように疲れないため、ずっと作業できる

【短所】
・アクシデントや例外に弱い、処理が停止する
・あらかじめ指示されたこと、命令されたのみの作業に限定される
・複雑な処理をするためには他工程の命令を設計し、指示する必要がある

経験の浅い人に、業務を切り出して指示を出してあげるシチュエーションをイメージすると理解しやすいかと思います。その人のできそうなことを切り出して、プロセスを明確にして、指示を出してあげるということです。そのため、RPA ツールの導入に適した業務は、判断を伴わず、定期的に発生する業務が適しています。

Power Automate Desktopとは?

Power Automate DesktopはMicrosoftのPowerシリーズと呼ばれるPower BI、Power Apps、Power Virtual Agentsなどと並ぶMicrosoft Power Platformの一部として、提供されてました。 日本語に対応しており、後述する多種多様なアクションを備えたRPAツールとなっています。Microsoft社が提示している価格表は以下の通りです。
※アテンド型RPAライセンスのユーザーごとのプランです。

RPA - Power Automate Desktop

Microsoftの価格表:https://flow.microsoft.com/ja-jp/pricing/

価格面だけで語るのも気が引けますが、この価格で提供されていたRPA ツールが無償で使用できるというだけでも大きなインパクトです。ただし、本記事で取り上げているのはあくまで、Power Automate Desktop の無償提供が始まったものであり、上記のアテンド型RPAライセンスが無償提供されるわけではないです。

では、次にどんな事ができるのか、です。

Power Automate Desktopのアクション一覧は、
変数、条件、ループ、遅延、システム、ファイル、フォルダー、圧縮、UIオートメーション、Web、Webオートメーション、Excel、データベース、メール、Exchange、Outlook、メッセージボックス、マウスとキーボード、クリップボード、テキスト、日時などなど・・・実に多岐にわたります。

これだけ見ても何ができるのかは分かりづらいです。上記のアクションの配下に詳細なアクションが存在します。ファイルを例に取ると、以下があります。

アクション名説明
ファイルのコピー1つまたは複数のファイルを宛先フォルダーにコピーさせる
ファイルの移動1つまたは複数のファイルを宛先フォルダーに移動させる
ファイルの削除1つ以上のファイルを削除する
ファイルの名前を変更する1つまたは複数ファイル名を変更させる
ファイルからテキストを読み取りますテキストファイルの内容を読み取らせる
テキストをファイルに書き込みますファイルにテキストを書き込むか、または追加させる
CSVを読み取りますCSVファイルをデータテーブルに読み込ませる
CSVファイルに書き込みますデータテーブル、データ行、またはリストをCSVファイルに書き込ませる
ファイルパス部分の取得ファイルパスを表すテキストから1つまたは複数の部分(ディレクトリ、ファイル名、拡張子など)を取得させる
一時ファイルの取得一意の名前を付けた、空の一時ファイルをディスク上に作成し、ファイルオブジェクトを取得させる(これは表現であり、ファイルとそのすべての情報にアクセス可)
出典:https://enpreth.jp/media/microsoft-power-automate-action/

この一覧を見ると多少イメージが湧きます。ファイルであれば、「ファイルのコピー」、「ファイルの名前を変更する」などが自動化できる事がわかります。これらのアクションを組み合わせて、業務の自動化を行います。フロー(自動化の処理の流れ)を作成する場合には、これらのアクションをドラッグ&ドロップで組み合わせて、必要な情報を追加することにより、作成することができます。

RPA - Power Automate Desktop

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、RPAの基本とPower Automate Desktopの紹介をさせていただきました。

RPAや業務自動化という分野は、非常に注目されているものの導入については少しハードルの高い領域でもあると思います。導入にスキルが足りていない、予算的な問題があるなどから導入が進んでいない印象もあります。