ニンゲン社会に興味津々のウサギさんとクマさん。
今日もニンゲンを知るために、ニンゲンが疑問に思ったことを2匹で話をしているよ。
IPアドレスってなあに?
ふたりとも、今日も勉強熱心だね!
まずは「IPアドレス」の説明からしようか。IPアドレスはウサギさんの言ってくれた「インターネットをしているときの情報」でだいたいイメージは合ってるよ。
おうちからインターネットを利用しているときの様子を図にしたから見てみて。
そう、よく気が付いたね!
インターネットから見えるIPアドレスは「グローバルIPアドレス」と言って、多くの場合、複数のインターネットをしているユーザで共有されているんだ。
だから、クマさんとウサギさんのパソコンのアドレス(「192.168.10.5」と「192.168.10.6」)は、攻撃者からは直接見えないんだよ。
ウサギさんとクマさんのIPアドレスは、図の中の「ルーター」という機械でグローバルIPアドレスに変換されているから、攻撃者はまずこの「ルーター」を乗っ取ろうとするんだ。
でも例え乗っ取ることができても、たくさんの接続情報からこれがウサギさんのIPアドレスだって見つけるのは、なかなか難しい。
ウサギさんのIPアドレスがわかっても簡単には侵入できないから、攻撃者はもっと時間も手間もかからない方法を使うことが多いかな。
ハッキングってなあに?
ところで、「ハッキング」って悪い意味じゃないのは知ってるかな。
「ハッキング」は高度な知識や技術で解析・改変・構築するっていう意味で、悪い意味で使うときは「クラッキング」というんだよ。
ふたりがイメージしている「ハッキング」はこういう被害かな?
- 企業のシステムに侵入して重要な情報を盗む
- 防犯カメラの映像を勝手に見られる
- スマホのアプリがのっとられて勝手にSNSに投稿されちゃう
ハッキング(クラッキング)するにはどうする?
例えば、クマさんがウサギさんのパソコンをハッキングしたいとしよう。
クマさんがウサギさんのパソコンを遠隔で操作するためには、そういうソフトウェアをウサギさんのパソコンに入れないといけないよね。
じゃあクマさんはどうする?
そうだね!直接ウサギさんのパソコンに触れたら一番早いんだよ。
あとは、ウサギさんが興味ありそうなサイトを作って、そこにアクセスさせて、遠隔操作できるソフトウェアをインストールするとか、まぁ、方法はいろいろあるけど、攻撃するターゲットが決まっているならIPアドレスからたどるよりも、直接悪いことしちゃう方がもっとずっと簡単なんだよ。
ごめんごめん。基本的に攻撃者はパソコンやソフトウェアの弱いところをついて、みんなのパソコンを乗っ取ろうとするから、普段のセキュリティの意識を高めることが一番の防御策になるんだ。
例えば、こういうことに気を付けようね。
- パソコンはWindowアップデート、ソフトウェアの更新をすること
- パソコンにはウイルス対策ソフトをいれること
- パスワードは誰にも教えないこと
- 知らない人からのメールのリンクはクリックしないこと
- 危険なサイトにはアクセスしないこと
- ルータのファームウェアをアップデートすること
まとめ
ニンゲンがギモンに思ったことを理解して、自分たちでもしっかり解決。
ウサギさんとクマさんはまたひとつ、ニンゲン社会に詳しくなったね。
つづく