はじめに

世の中のIT技術者のみなさん、周りのIT技術者がどんな IT資格 を持っているのか気になったことはありませんか?

今回は、少しニッチですがIT資格について、インフラエンジニアを多く要する、筆者の所属企業にてアンケート形式で調査を行いました。調査対象は20代から40代の技術者でサーバーやデータベースを管理しているいわゆるインフラエンジニアの方々です。IT資格を取ることにどんなメリットがあるかも含めて解説していますので、これからITの世界を志そうとしている方も、スキルアップやキャリアアップ、自身の成長のためにおすすめのIT資格を探している方も是非、最後まで読んで参考にしてください。

インフラエンジニア(IT infrastructure engineer)とは、企業の情報システムを構築するITエンジニアのカテゴリの一つで、主にIT基盤(インフラストラクチャー)の構築を担当する職種を指す。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ITにおけるインフラ基盤とは、システムやインターネットなどを使用するにあたり、必要となるサーバーやネットワークなどを指します。これらがシステムとして動作するにあたり、設計・構築・運用・保守を手がける技術者のことをインフラエンジニアと呼びます。

インフラエンジニアの IT資格 について

IT系の資格は、その資格を持っていないとその職業に就けないといったことはなく、あくまでその技術スキルを持っていることを他人に客観的に評価してもらうツールとして活用している方が多いと思います。

それでも、取得するための学びから知識を深める、会社の査定、給料UPにつながることもあります。また、継続的に知識をアップデートする必要があることからも、そのきっかけとして資格取得を検討する方もいるように見受けられます。

そのなかでも資格を取得することのメリットには以下のようなものがあります。

1:スキルの証明になる

インフラエンジニアとしての自分のスキルを証明できることは、資格を取得して得られるメリットのひとつです。

転職活動においては、履歴書や業務経歴書に記載できるので、客観的な評価を受ける場合の助けになります。自分の興味のある分野や、アピールしたい得意分野に適した資格を持っていれば効果的なアピールポイントにもなるでしょうし、そのために自分のインフラエンジニアとしての将来性を見据えて、取得する資格を選ぶことも必要になってくることもあるでしょう。

2:手当がつく

企業によっては、あらかじめ定められた試験を合格する、または資格を保有することで、一定の手当がついたり、給料アップしたりする場合があります。

さらに書籍購入の補助や受験料の負担など、雇用側がインフラエンジニアを手厚くバックアップしてくれるケースもあります。そういった環境を利用することで、積極的に資格取得に向けての学習に励むためのモチベーションを維持することができますね。

3:幅広い業務に携わることができる

現在、エンジニアの仕事だけをみても、非常に多くのジャンルがあります。
新たに獲得した知識を活用すれば、今まで自分が扱ったことのない分野の案件獲得の機会が増えたり、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどの重要なポジションにつくことができたりする可能性も高まることも考えられます。

資格を更新したり、さらに高い難易度の資格取得にチャレンジしたりすれば、自身の興味のある分野や、得意な分野をアピールすることができるため、インフラエンジニアとして多くのチャンスにつながることが期待できるかもしれません。

4:現場で重宝される

近年では、仮想化・クラウド化により、IaC (Infrastructure as Code)という手法がよく用いられることがあります。そのため、インフラエンジニアでもプログラミング言語を学ぶ需要が高まってきました。各種試験においてもそういった新しい分野を出題範囲に加えることで、本当に現場で役に立つ実践的な知識の獲得につながっています。

また、プログラミングを習得すれば作業の自動化や効率化することができ、現場作業にいたってもそこにかかる多分な時間や労力が少なく済むことから、業務に従事する際にも重宝されることもあるでしょう。

IaCについて詳しく知りたい方は、以下の記事内でご紹介しています。

システム基盤もソフトウェアだぞ? Infrastructure as Code (IaC)、インフラ自動化の基本

Infrastructure as Code(IaC)とは何か?ツールは何を使う?どう構築すべき? (ビジネス+IT寄稿記事)

インフラエンジニアに人気の IT資格

では、若手のインフラエンジニアに人気のIT資格はなんでしょうか?
リアルな状況を知るために、20代30代が中心の若手のインフラエンジニア400名に独自にアンケートを行いました。以下では複数観点からランキング化し、実際にはどうなっているのか、紹介していきます。

人気 IT資格 のご紹介

まずは、定番の人気資格のランキングTOP5です。

IT資格

インフラエンジニアのみならず、ITに関わる職業であれば登竜門とも言える基本情報技術者が1位、ネットワークの基本的な知識・技術を必要とするCCNAが2位、そして3位にはAWS SAA(AWSクラウドを用いて、システムを設計し構築する知識があることを証明する資格)が続く結果となりました。

基礎的な知識体系を身に着けるための資格がやはり人気があり、よりハイレベルな資格や専門的な資格を取得している割合は少数でした。当然ながら、専門性の高い資格は合格率も低く、実務経験が必須ですので、ランキングには現れませんが経歴書にあると一段と目を引くのではないでしょうか。

これからインフラエンジニアへの就活、転職を考えている若手の皆さまは上記の資格取得を足掛かりにしてみてはいかがでしょうか?
それぞれの分野についての基本を体系的に学ぶことができると思います。

年代別 IT資格 ランキング

ここからはランキングの角度を変え、年代別の資格取得状況を見ていきます、今の時代に求められる、あるいは必要とされる資格など見えてくるかもしれません。

IT資格

母集団が30代の方が多いため、少し分かりにくいですが年代別の取得資格ランキングからは人気資格の流行が読み取れます。40代から20代のランキングへとみていくことで、過去には人気のあったベンダ資格が最近ではあまり人気がなく、代わりにクラウド系の資格が積極的に取得されているようです。

基本情報技術者やLPICはどの年代でも入社時や入社直後に取得を推奨されるため、安定して取得されていますが、ベンダ系の資格にはやや流行が見て取れます。具体的には、Oracle、CCNA、JP1の資格取得が30代40代では多いのに対して、20代のエンジニアはクラウドの資格でAWS SAA(AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト)や比較的新しい資格であるITパスポートの人気が高いようです。

今後はクラウドを利用したシステム開発が前提ともいえる世の中ですで、若手エンジニアが自身のスキルをアピールするときの技術領域も年代と技術の変遷とともに少しずつ移り変わっていることが見て取れます。

おすすめの IT資格 は?

上記の調査結果を確認したところ、筆者のおすすめIT資格は
・基本情報技術者
・AWS SAA(AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト)
のふたつがおすすめだと感じました。

基本情報技術者はITに関わる職業であれば登竜門とも言える資格というのもありますが、いわゆるIT技術者に必要となる考え方や基礎的な知識体系を身に着けるための資格であるということです。
基本情報技術者では少し難易度が高いな…と思う方は、ITパスポートなどもおすすめです。IT企業への就職を考えている方の中では大学在学中にITパスポートや基本情報技術者の資格を取得してしまう方もおられるようです。

AWS SAAは、今後はクラウドを利用したシステム開発が前提ともいえる世の中になってくることが予想されますので、パブリック・クラウドの代表格である、AWSの知識を学んでおくことが、必須であると考えているからです。

仮想化、クラウドについては以下のを参考にしてください。

「新人エンジニアのためのインフラ入門【第4回】 システム構築の主流「仮想化」と「クラウド」を知ろう」

おわりに

いかがだったでしょうか?
今回はインフラエンジニアのIT資格取得状況を分析し、最近の流行などを読み解いてみました。ITエンジニアを目指す方、スキルアップやキャリアアップを考えている人のために資格取得は大きなメリットとなります。資格取得時には、時間とお金を投資しますので、目的を明確にしてチャレンジするのが良いかもしれません。

どんなIT資格を取得するにしても、共通しているのは、資格取得や勉強で得た知識により、今の仕事をもっと効率的に行えるようになることであり、就職・転職、キャリアアップに役立つことです。
また、資格取得はゴールではなく、一生使える資格となるかは取得後の自分次第のため、資格はあくまで成功のための手段と捉えましょう。実際の経験と資格取得に根ざした知識を活かし、さらなるキャリアアップを狙うのが良いかもしれません。

筆者も流行に乗り遅れないようにAWS SAAを取得しようと思います。