現在、東京は3度目の緊急事態宣言が行われ、さらに延長されています。2020年3月ころからでしょうか。人との接触を避けるため、テレワークが強く推奨され、少しずつではあるものの、日本でもリモートで、在宅勤務が浸透してきたのではないかと思います。その甲斐あってと言うべきでしょうか。テレワークの課題も見えてきています。

テレワーク で見えてきた課題、肩こりも?

  • 生活と仕事が密接に絡むことで働き方が変わった。

 よく聞く話ですよね。筆者もその一人で、オンサイトで仕事をしていたころは、時期にもよるものの、多くの場合、子供が寝てから帰ってくるのが普通でした。しかし、家で仕事をしていると、子供が帰ってきたら夕食を食べ、子供と付き合って、子供が寝たら仕事を再開する。というスタイルに変わってきました。

 仕事のスタイルがフレックスになったわけですね。これに合わせて、企業内の仕組み(ルール)も変わってきているのではないかと推察します。ニューノーマルが叫ばれる時代、もしかしたらこれは課題ではなく、必然なのかも知れませんね。

  • 気軽なコミュニケーション(立ち話、飲みにケーションなど)が減ってしまった。

 これもテレワークあるあるですよね。実は筆者もこの課題は強く懸念しており、いくつかの改善策を実施しています。テレワークが浸透して物理的なオフィスに集まらなくなったわけですが、シリコンバレーでは、物理的なドアが一つ閉まれば、仮想のドアが一つ開く。という話もあるらしく、メタバース(Metaverse)を活用する企業も多くなっているとか。この話はまた別の機会にご紹介します。

  • ほとんど動かないし、長時間のデスクワークで肩こりがひどくなった。

 年齢や家族構成にもよると思いますが、ほとんど動かないのに、長時間パソコンに向かっていることで肩こりを訴える人も増えているそうです。いや、筆者がその一人で、整骨院に通ったり、腕立てをしたり、任天堂SwitchでFit boxingをやったりと必死です。

 自分なりには様々な対策をしているつもりですが、簡単には改善されません。それもそうなのが、単純な話、腕立てやストレッチ、Fit boxingは数分~数十分なのに対し、仕事は数時間から時には十数時間と、圧倒的にデスクワークの時間が長いですからね。

 今回は一日のうち、一番長いであろうデスクワーク時の肩こり対策としてキーボード選びについてご紹介したいと思います。

そもそも肩こりの原因は?

改めて皆様にお伝えするまでもないぐらい当たり前な話で、「姿勢」が一番の問題ですよね。

こちらのサイトに悪い例と良い例が数多く紹介されています。皆さんもバツがついている悪い例に何個当てはまるか。気になる方はチェックしてみてください。

肩が凝る! 腰が痛い! パソコン操作での疲労蓄積は“姿勢の悪さ”が原因。専門家に正しい姿勢について聞いてきた

ちなみに、筆者は悪い例に複数該当しています。そのくせ?長時間、机の前にいるものだから肩がこるのは自業自得とも言えます。しかしながら、仕事をしている間ずっと正しい姿勢をキープすることは簡単ではありません。

正しい姿勢が一番大切ですが、人の意思だけでは限界があるのでツールに頼りたくもなるわけです。そこで、筆者の経験上肩こり改善に効果が見られたキーボードをご紹介したいと思います。

肩がこらない キーボード はある?

はっきり言って「ない」というべきではないでしょうか。そもそも姿勢の影響が一番ですから、キーボードだけで肩こりが解消できるという、うまい話は無いわけですよね。

ただ、自慢ではありませんが、十数時間モニタに向かっている筆者が実際に経験した中で、肩こりが軽減される傾向がみられたキーボードについてご紹介します。

キーボード の選択肢にはどんなのがある?

テレワークのため、自宅で使うキーボードを購入した経験のある方はご存知だと思いますが、キーボードには実に多くの選択肢があります。

ELECOM社が公開しているキーボードはどんな種類がある?最適なキーボードのおすすめの選び方に詳しく解説されていますが、接続方式・テンキーの有無・静音性・配列・打ちやすさ・防水性・多機能性・携行性・キータイプなどなど、考慮すべき(考慮できる)ポイントがたくさんあります。

ゆえに、趣味やお仕事で、こだわりを持っている方も多く、移動時にもマイキーボードを持ち歩く方も多くいらっしゃいます。

ただ、今回は肩こりという「課題」を改善することが目的なので、キーボードの種類やそれぞれの違いについては、上記のサイトにお譲りします。

エルゴノミクス キーボード という選択肢

エルゴノミクス(Ergonomics)という言葉、ご存知の方、多いと思います。日本語でいうと人間工学ですよね。人間工学は、人間が可能な限り自然な状態で使えるようにモノを設計(デザイン)することが目的ですから、デスクワークの肩こりにも効果があるとされています。

しかしながら、実際に使ってみない限り、自分に合うかどうかはわからないもので、筆者はエルゴノミクスの中でも失敗を経験しました。一概にエルゴノミクスキーボードと言っても様々なメーカーから色々な種類が出ています。

詳しくはエルゴノミクスキーボードのおすすめ10選。長時間快適に作業したい方は要チェックをご確認頂ければと思いますが、接続方式(有線か、無線か、Bluetoothか)などの違いを除いて、筆者の経験から挙げておきたい大きな違いは以下のようなものです。

※画像で示したく、アマゾンのリンクを貼っています。

斬新なだけに勇気の要る左右分離型

こちらは左右が完全に分かれている(線は繋がっていますが)タイプになります。すごく斬新?なので最初は筆者も惹かれましたが、こうしたタイプのキーボードは日本語配列があまりないので選択肢から排除しました。

英語配列でも構わない。且つ慣れるのに時間がかかっても構わない。という方には良いかも知れませんが、勇気が要るタイプですよね。

小さな違いが大きな差を生むテンキーの存在

二つの違いはお気づきでしょうか。

こちらは両方ともMicrosoft社のエルゴノミクスキーボードですが、テンキーがあるか無いか。の大きな違いがあります。筆者は両方とも買ってしまいました。ここが筆者の失敗のポイントとなります。

長らく肩こりに悩まされていた筆者は、エルゴノミクスキーボードならば!と期待を胸にしつつも、少しでも安いテンキーありのモデルを買いました。

最初こそ良い感じかも知れない!と思ったものの、キーボードとマウスを行き来するお描き作業などでは、テンキーの幅分、右手の往復動作が大きく、キーボードからマウスへ、マウスからキーボードへと行き来しているうちに、肘が肘掛けから離れ、手首の位置も往復のたびにずれていき、また肩こりが激しくなる。という状態に陥ってしまったのです。

図で説明したほうが良いと思うので、いらすとやさんの素材をお借りして作ってみました。

テレワーク キーボード エルゴノミク テンキーレス テンキーあり テンキーなし

小さな違いですが、一日、二日、三日、、、と続くとその差は大きなって来ます。

同じエルゴノミクスキーボードと言えど、普段からキーボードとマウスを行き来するような作業が多く、肩こりに悩まされている人には向かないということを身をもって学び、二つ目のテンキーなしを再度購入することに至ります。

この記事もその二つ目のキーボードで執筆しておりますが、今のところ、これまでのキーボードの中で一番しっくり来ていて肩こりも少し改善されました。

もちろん、普段から数字を多く打ち込む。ほとんどの作業がキーボードで完結する。という方にはテンキーありの方が良い選択かも知れません。

エルゴノミクス キーボード を選択する際の注意点

場所をとる(左右も奥行もそれなりのスペースが要る)

どちらも筆者が購入して使っているものですが、比較的場所を取らないテンキーなしのモデルでも、上記のようにサイズに大きな違いがあります。エルゴノミクスキーボードは左右を空けていて腕の角度に合わせて湾曲しているため、どうしてもサイズが大きくなりがちですね。

エルゴノミクスキーボードをご検討なさる場合は、ご自身のデスクの大きさを考慮に入れて頂くことをおススメします。

慣れが要る(ブラインドタッチは必須)

キーボードやマウスという入力装置は使用頻度が高いだけに、少しの違いでも違和感を覚えます。それが、いつものノートパソコンなどと比べると、左右が大きく離れ、曲がっているので、最初はどうしても違和感を強く感じます。

エルゴノミクスキーボードの場合、どれを選んでも最初の違和感は避けられず、数日は誤操作を連発することになるのではないでしょうか。粘り強く使い続ける必要がありそうです。

さらに、左右が離れているので、キーボードを見ないでもタイピングができるブラインドタッチは必須と言った方が良い気がします。都度確認してタイピングすることもできなくはないですが、指の位置が定まっていないと指の移動がさらに激しくなるのでかえって逆効果になるかもしれません。

おわりに

いかがでしたでしょうか。テレワークあるあるの課題のうち、肩こりにフォーカスして道具(ツール)による改善策をお伝えしました。もちろん、前述の通り、とあるものだけで全てが解決できるようなものはありません。たまには筋トレをしたり、ジョギングやお散歩をしたりすることをおススメします。

もし、それがままならない時にはプロ直伝!カンタン☆姿勢リセット術で4つのメリット☆こちらでご紹介している姿勢をリセットするようなことをやってみても良いかも知れません。

テレワーク、在宅勤務、ワーケーション、ニューノーマル、いいこと尽くしのように思えますが、課題も確実に存在します。それらの課題と向き合って、さらに改善しながら持続可能な働き方、デジタルワークスタイルを定着させていきましょう。

他にも、ヘッドセットのお悩みに関する記事も公開しておりますので、気になる方はこちらをご確認ください。

ヘッドセットの選定ポイント〜テレワーク環境を便利に〜