はじめに

私たちのワークスタイルに本格的にテレワークが導入され、はや1年が経ちました。

これまでは毎日のように、顔を見ながら、相手の顔色や表情を見ながら伝えていたものが、今やPCとスマートフォンの画面に変り、その中で考えや気持ちを伝えることが求められるようになっています。

私たち自身も時代に合わせ、アップデートを迫られている気がしないでもありませんが、いずれにせよ「対面からオンラインに変わることで伝わらなくなってしまった」という事態はなるべく避けたいものです。

オンラインだからできない。などとも言っていられません。オンラインでもいかにして、これまでのように仕事を進めていくのか。工夫が求められています。それにはオンラインならではのツールを駆使する必要がありますが、その中でも、今回は、仕事で使えるヘッドセット選びをテーマにお送りしたいと思います。

イヤホン選びのポイントとは?

テレワーク リモートワーク 在宅勤務 Web会議 Zoom ヘッドセット

筆者も在宅勤務、テレワークを実施するにあたり、ヘッドセット選びには人一倍失敗しました。その失敗の一部を挙げてみます。

 ・自分は良く聞こえているのに打ち合わせ参加者からハウリングがひどいと言われる。(自分をミュートにすると解決するので犯人は明らかで、その後、発言を求められなくなる)

 ・打ち合わせの途中から急に何も聞こえなくなって自分だけコメント欄でのやりとりになる。

 ・発言時のボリュームが極小から上がらないため参加者から何度も内容を確認されるか大声(隣の住人に聞かれるくらいの声量)で話し続けることになる。(そのうち疲れて話したくなくなる。)

これ以外にも、着用していて、ひどく疲れ、痛みを感じるなど、話の内容に集中できなくなってしまうことも何度かありました。

こんな経験を経て、もう絶対に失敗したくない・・そんな想いでまとめたヘッドセットに求める3つのポイントは次のとおりです。

 ①動作が安定していること。

 必ずしもヘッドセット側だけの問題ではない場合もありますが、使いたいときに使えないのでは意味がありませんから、最も重要視しました。

 ②着用していて疲れにくいこと。

 耳周辺の接触部分や首・肩への負担がなるべくかからないこと。また、人によるかもしれませんが、周囲の環境音も適度に聞き取れる(ヘッドセットからの音声だけに没入し続ける状態にならない)ことを重要視しました。

 ③音質が良いこと。

 言わずもがなですが、3つめは双方向で、はっきりと伝わる音質です。オンラインの打ち合わせでは、ただでさえ音声遅延など(ツールや環境によります。)で、進行がスムーズに捗らない場合があります。それに輪をかけるように、何度も聞き直したり言い直したりするような手間が生じるのは避けたいですよね。

タイプごとの違いとは?

さて、いよいよヘッドセット選びに入っていきます。ヘッドセットには様々なタイプがありますが、整理してみると大体以下のように分類できるかと思います。

接続方式ヘッドセット形状イヤーピース形状装着タイプ
・有線
・無線(Bluetooth)
・イヤホン型
・ネックバンド型
・オーバーヘッド型
・カナル型
・インナーイヤー型
・オンイヤー型
・オープンイヤー型
・両耳
・片耳

それぞれの特徴について説明していきますね。

接続方式

今回のテーマの上で、有線と無線の違いを分けるのは、ズバリ安定性と快適性です。

有線方式は、基本的にイヤホンジャックの種類さえ合っていれば使える機器が多く、打ち合わせ中のトラブルに見舞われる可能性も低いのが魅力です。

一方、無線方式では、うまく接続できない場合にヘッドセット側の問題なのか、PCなど接続機器側の問題なのかの判断が難しく、限られた時間内では解決できないこともあります。そのときは、有線のヘッドセットを使う、機器本体のスピーカーとマイクを使う、などの代替手段をあらかじめ用意しておき、柔軟に使うのがお勧めです。

ただ、ヘッドセット品質の向上やBluetooth規格の性能向上により、接続トラブルや音質の問題は以前より格段に減ってきています。

無線方式では、前述のような接続トラブルへの備えのほか、常にバッテリの残量に気を付ける必要などもあります。しかしそれを補って余りある魅力はやはり、イヤホンコードに束縛されない快適性ではないでしょうか。打ち合わせ中に少し離席する場合や、長時間同じ姿勢を続けていて少しストレッチしたい場合など、テレワークという環境だからこそ起こる事情にも応えやすいのは無線方式なのかもしれません。

ヘッドセット形状

ヘッドセットの形状は、自身で快適だと感じる着用時のフィット感と負担とのバランスや、使うシチュエーションで判断するのが良いと思います。

イヤホン型は、大体の製品が軽量で、長時間使用しても疲れにくいのがメリットだと思います。また、事務所や自室以外に、移動中や外出先などでも人目を気にせず使いやすいのが魅力ではないでしょうか。ただ、人によってはイヤーピース部が耳から外れやすいこともあるようなので、注意が必要です。

オーバーヘッド型は、頭頂部にかけて密着するヘッドバンドと一体化した構成です。少し動いてもずれにくく、フィット感が高いため、着用後にヘッドセットの存在を気にせず、会話内容などへ集中したい場合などに合うと思います。

ネックバンド型は、首の後ろを沿うネックバンドで着用位置を固定しており、その機能性はちょうどイヤホン型とオーバーヘッド型の間に位置するような製品です。イヤホン型よりフィット感が高く、オーバーヘッド型より多くのシチュエーション(頭髪の乱れを気にする場合など)でも使いやすい存在と言えます。

イヤーピース形状

イヤーピースの形状は、着用時の快適さと、音声の聞き取りやすさに関わります。

カナル型は、耳栓のような形状で、耳の内側に密着することで外部の音を遮断し、優れた聞き取りやすさを実現しています。昨今のイヤホンで主流となっている形状ですが、音楽鑑賞などリラックスできる趣味の用途と異なり、適度な緊張感を伴う打ち合わせなどの場で一切の外部音を遮断することにストレスを感じる方もいらっしゃいます。また、耳の内側に密着しているため、自分の声が響いてくるのが嫌だという方もいらっしゃいます。

インナーイヤー型は、耳の中にイヤーピースが入る点ではカナル型と同じですが、耳の内側に隙間があるため、外部の音もある程度聞き取ることが可能です。その反面、密着しない分だけイヤーピース単体では耳から外れやすいため、耳掛け部品が付属している製品がお勧めです。

オンイヤー型は、主にオーバーヘッド型やネックバンド型に見られる形状で、外耳を覆うように大きめのイヤーピースが付いています。耳の内側にイヤーピースが入ることに抵抗感がある方はオンイヤー型も選択肢の一つになるかと思います。

オープンイヤー型は、外耳を塞がない形状をしており、身の回りの環境音なども聞こえている中で、自然に相手の音声を聞くことができます。種類としては、耳から少し離した位置のイヤーピースから耳に向けて音を発するものや、骨伝導で体内を経由して音を聞き取るものがあります。自然に音声を聞くことができるため、長時間の利用でもストレスになりづらい反面、静穏な環境でないと聞き取れず、集中できないデメリットもあります。

装着タイプ

装着タイプは、両耳と片耳の2種類がありますが、仕事で使うことを前提とすると、特に違いはありません。強いて言えば、両耳の方がより集中しやすく、片耳の方がより移動中や他の業務中でも邪魔になりづらいということはありそうです。ご自身の仕事の環境に応じて選択するのが良いと思います。

いかがでしたでしょうか。

筆者も、2020年の緊急事態宣言を機に、いざテレワークを始めるべく準備したものの、何を基準にヘッドセットを選べばいいのかわからず、何度も購入と失敗を重ねてきました。そのうちに「重低音がきれいに聞こえるか」とか「プレイリストの操作が簡単か」とか、趣味と混ぜた基準で考えていた自分に気が付きました。

仕事で求める基準って、もっとシンプルなんですよね。

今回挙げた内容が、いまのヘッドセットに不満を持っている方々に少しでも参考になれれば幸いです。

おわりに

ここまでで、触れてこなかったことで「価格」と「ブランド」があります。

購入にあたって非常に重要な要素ですが、常に、新しいメーカーが現れ、価格帯もどんどん変わっていく市場では、その善し悪しの基準を見極めるのは難しいと言えます。(Amazonで検索すると、おびただしい数の商品が出てきてわけがわからなくなりますよね・・)

体験でしか言えないのですが、必ずしも、価格が安い=品質が低いということはなく、高品質の製品もありました。逆に有名ブランドだけれど耐久性に問題がある製品もありました。そのあたりの見極めは、かなり難しく、口コミでも判断しづらい場合が多いです。

そこで筆者の場合、購入のポイントはたった一つ、「保証期間が十分(数か月か、できれば1年以上)あること」としてきました。何かあったときに、相談を受け付けてくれたり、交換に応じてもらえたりすることはかなり大きいと言えます。

(逆に上述の通り、多くの商品が次から次へと出てくる市場でもあるので、消耗品として、割り切って色々なモノをお試しされている方もいらっしゃるようです。)

これからもどんどん良い製品が出てくると思いますが、まずはいまのテレワークライフを快適に過ごすために、ご紹介したポイントのうち、自分なら何を大事にするか。どんなタイプが合うか。ご自身のユースケースと好みのタイプから考えてみてはいかがでしょうか。