コロナ禍において、政府より テレワーク が推奨され、急速に 在宅勤務 や テレワーク の導入が進み、仕事のすすめかたもいわゆるデジタルワークスタイルに変わりつつあります。そんな中、大きく様変わりしているものはWeb会議の導入をはじめとした、仕事上でのコミュニケーションのとり方です。

コロナ禍以前ではちょっとした質問や相談ごとなどは、立ち話やすぐ隣の同僚などに聞くということができました。また、他部署への社内における連絡などは、基本的に内線を使用して電話をするというスタイルでした。

これらは今どのように変化しているのでしょうか。
知識や統制がないまますすめると、社員が勝手にITツールを使用し始めて、「シャドーIT」と呼ばれる状態を引き起こし、LINE個人情報問題をLINEのルーツからエンジニア目線で考える でもご紹介したような事態や、オンラインでもできる!テレワーク環境下のタスク管理ツール/デジタル(オンライン)ホワイトボードツールを使ってみようの中でもご紹介している「Trello」の情報漏えいのような事態を引き起こします。
テレワークは導入したいけど…と考えている情報システム担当の方や、テレワークや在宅勤務を行っているが、やり取りが不便だなと感じている方の参考になれば幸いです。

全3回に分け、それぞれ
・社内のカジュアルな雑談や、ちょっとした質問や情報共有
・社内の内線代わりの無料通話
・社外からの電話
というテーマでご紹介させていただきます。

第1回となる今回は、チャットツールについてご紹介させていただきます。

チャットツールとは?

ここで言うチャットツールとはいわゆるビジネスチャットツールを指しています。
プライベートで、LINEやFacebook Messengerなど、個人向けチャットツールを使っている人も多いかと思います。ビジネスチャットは、この個人向けチャットに、メッセージの検索・タグ付けやスレッド表示、クラウドを介したファイル保存・共有などの機能を加えて、ビジネス利用向けに強化したものです。

メリットとしては以下のようなものがあります。

1対複数によるコミュニケーション

ビジネスチャットの場合は、1対複数によるコミュニケーションを可能にします。
たとえば、電話で話をするときは、1対1の形になるのが基本ですが、メールのCcに関係者を含めて送信するような状態です。プライベートでLINEのグループでコミュニケーションをとっている方は想像しやすいかと思います。

スピーディーなコミュニケーション

スピーディーなコミュニケーションが実現する点も、ビジネスチャットの大きなメリットのひとつといえるでしょう。
メールの場合は、「お疲れさまです」「以上、よろしくお願いいたします。」などの文言を含めた上で、単純なコミュニケーションを取ろうとしたときに余計なコストがかかります。これらを省いて、要件のみを話すようにやり取りできることにより、時間の効率化、コミュニケーションの活性化が期待できます。

セキュリティ強化

ビジネスチャットはセキュリティが高いという点も特徴です。
SNSをビジネスシーンで使った場合、情報漏洩やアカウントの乗っ取りなどの恐れがあるため、セキュリティの観点からはあまり好ましくありません。ビジネスチャットの場合は、個人情報保護基準を遵守していたり通信を暗号化していたりするなど、さまざまなセキュリティ対策が施されていて、仕事でも安心して利用できると言えます。

LINEを使っちゃダメなの?

ビジネス向けのサービスでなければ、利用しないことをおススメします。
セキュリティに関する意識が低い場合、こんな質問をされることがありますが、それぞれの企業で、わざわざ自社ドメインのメールアドレスを用意したり、会社用の携帯を貸与したりしていることを考えると理由は明確なのではないでしょうか。
業務に関わる情報の取り扱い方法に関しては、多くの企業で業務規程などに、個人のツールやPCなどは利用しないことを明記しているものと思いますので、そのルールに則る必要があるのではないでしょうか。

テレワーク で使える ビジネスチャット は?

Slack

テレワーク 働き方改革 DX デジタルワークスタイル ビジネスチャット

・世界シェアNo.1のビジネスチャット
・どんな種類のファイルでも気軽に共有が可能
・1,500以上の外部サービスと連携可能な拡張性

ビジネスチャットというとまず名前が挙がってくるのはこちらでしょう。
世界的なシェアの高さと拡張性が特徴です。個人、組織、プロジェクト、顧客別などで「チャンネル」と呼ばれるグループを設定し、その中で会話を進めていきます。話題を整理しやすく、やり取りの検索や管理が簡単で、絵文字でリアクションができる点なども便利です。メール、ツイッター、Google、Skypeなど多くのSNSサービスとシステム連携することもできます。

Chatwork

テレワーク 働き方改革 DX デジタルワークスタイル ビジネスチャット

・ファイル送受信の容量制限なし
・比較的安価

日本発のビジネスチャットです。
社外の人ともやり取りしやすいのが最大の特徴となっています。IDを知っている人なら、社内外を問わず、すぐにやり取りができるので、営業用のツールとしても活用しやすくなっています。また、グループ内で交わされた会話から、必要な用件を「タスク」として登録・管理できるのも便利です。そのタスクを、期限を指定して誰かに割り振ることできる。国産ベンダーならではの使い勝手の良さがありますが、スタンプの数が少ないことや、検索機能の弱さ、グループチャットと個人チャットが見分けづらいといった弱点もあります。

LINE WORKS

テレワーク 働き方改革 DX デジタルワークスタイル ビジネスチャット

・LINEと画面が同じなので誰でも使いやすい
・「既読」表示機能
・豊富なスタンプ機能

個人向けチャットのLINEで、多くの人が使い慣れているのが強みと言えます。
既読・未読が確認できること、スタンプを使ったカジュアルなトークができることも特徴です。また外部トーク連携で、他社のLINE WORKSアカウントや一般のLINEアカウントともやり取りが可能です。

タスク管理ができるカレンダー、掲示板、アドレス帳、アンケートなどの機能も含まれています。

LINEは個人向けチャットツールとして広く普及しているため、ITに強くない人にも使ってもらいやすいというのが最大の利点と言えるでしょう。

Microsoft Teams

テレワーク 働き方改革 DX デジタルワークスタイル ビジネスチャット

・Microsoft 365とのシームレスな連携
・「既読」表示機能

マイクロソフトのグループウェア「Microsoft 365(旧Office 365)」に組み込まれているサービスで、「Microsoft 365」との連携が最大の特徴です。Word, Excel, PowerPointなどとも連携して使え、Teamsのアプリ上でこれらツールを起動して作業、メンバーとの共同編集も簡単にできることが特徴です。

他のチャットツールに比べて、ユーザインターフェース(画面デザインや操作方法)が独特であったりすることから使用に戸惑いを覚える方も少なからずいるようです。

Google Chat

テレワーク 働き方改革 DX デジタルワークスタイル ビジネスチャット

・Google Workspace (旧 G Suite)とのシームレスな連携
・「既読」表示機能

Googleの提供する、Google Workspace (旧 G Suite)の中に組み込まれているサービスです。
無料版のGoogleサービスでも提供されていますが、組織内に限定してやり取りをすることが可能です。検索機能が充実しており、過去の議論の内容も、簡単に追うことができます。

Google Workspaceが提供する各種機能と連携してシームレスにコンテンツを共同編集できます。
Google Workspaceの機能についてはデジタルワークスタイルを後押しする Google Workspace(旧 G Suite)を使いこなそう!でご紹介しています。

実態は?

印象としてはMicrosoft Teamsを利用している企業が多い印象があります。というのもMicrosoft 365を既に契約しており、その契約内に含まれているため、チャットもMicrosoft Teamsを使用するとうケースです。ほかにはGoogle Workspaceを契約している企業はGoogle Chatを利用しているというケースです。新たに別の契約を行う必要がないというのはソリューション選定において、やはり大きいポイントと言えます。

また、社内のコミュニケーションはMicrosoft Teamsで、社外の方も含んだプロジェクトではSlackを使用しているというケースも見られました。これはプロジェクトでboxやJIRAなどのSaaSを利用し、Slackと連携させているという利用のしかたによるものです。

まとめ

ビジネスチャットは他にも複数のサービスがあります。特にコロナ禍において、進化が目まぐるしい分野のひとつです。そのため導入にはどのサービスを選べばよいのか迷ってしまいます。

いちばん大事なのは、機能よりも、使いやすさ・受け入れられやすさではないかと思います。
ビジネスチャットは会社もしくは部署の全員が揃って利用しなければ意味がありません。一人でも使わない、使えないというのではチャット上の議論には加われないですし、連絡漏れも発生します。これにより別の手段で連絡しなければならないとなると本末転倒です。
そのため、自身の組織に合っているものは、どれなのかをきちんと見極める必要があるでしょう。
ITに疎い人がいても導入しやすいのは「LINE WORKS」ですし、ITリテラシーが高く、他のSaaSとの連携も考えているのであれば、「Slack」が便利です。ご自身の組織の文化や、ITリテラシーも考えて導入を進めるのが良いと考えている次第です。

ビジネスチャットツールでは、無料プランが設けられているものも数多くあります。無料プランは、音声・ビデオ通話は1対1に限定などの機能制限はあるものの、ビジネスチャットの基本的な機能は使えます。まずは、ご自身の会社や組織にあっていそうなビジネスチャットツールのアカウントを作り、社内・組織の一部の部署で使ってみるなどしたうえで、最終的に採用するかどうかを決めるのがいいでしょう。

次回は「社内の内線代わりの無料通話」についてご紹介させていただきます。
在宅勤務・ テレワーク でのコミュニケーションどうしてる? 【無料通話編】