1.スマホ(iPhone)も自動化できる?

今や日常生活で触らない日がないスマートフォンですが、日々早いペースで新しい機種が販売され、スマートフォン本体のOSもアップデートされています。そのため、新たに便利な機能やアプリケーション(以下、アプリとする)がリリースされていても、気づかず見逃してしまうことも多々あるのではないでしょうか。今回は、数あるアプリの中で、使うと意外と便利なApple純正自動化アプリ ショートカット についてご紹介したいと思います。

さて、みなさんはiPhoneのiOS 13から標準搭載されはじめた「ショートカット」というアプリをご存じでしたか。既に活用されている方、知っているけど実際に使ったことはない方、初耳という方もいらっしゃると思います。筆者自身はリリースされてから少し時間が経った後に使い始めましたが、これが意外と便利で、最近ではよく利用しているアプリになっています。

Windows PCの自動化としては【RPA】 ついにきた! マイクロソフトが無償の RPA ツール「 Power Automate Desktop 」をリリース【第1回】という記事で紹介しておりますが、今回は、10年弱、iPhoneを愛用している筆者の目線から、スマホ操作を自動化してくれるアプリ「ショートカット」について、その概要から実際のアプリ操作まで触れていきたいと思います。

2.iPhone操作を自動化するアプリ ショートカット ってなに?

前述の「ショートカット」というアプリについてですが、公式ホームページでは以下のような説明がなされており、ずばり、iPhoneでの操作自動化を可能とするアプリで、その実行はアプリ内やホーム画面からのタップはもちろん、Siriからの実行も可能となっております。

ショートカットを使うと、1回タップするかSiriに頼むだけで、Appでの作業を素早く完了できます。

「ショートカット」では、さまざまな処理を自動化できます。例えば「カレンダー」で次のイベントの場所への経路を検索したり、テキストをApp間で移動したり、経費報告書を生成したりすることができます。

iOSまたはiPadOSデバイスの使用状況(Appの使用状況やブラウザ、メール、メッセージの履歴など)に基づいて、Siriでは、タップして素早く実行できる、簡単で便利なショートカットが提案されます。ショートカットを作成したら、Siriを呼び出してからショートカットの名前を言うだけで実行できます。

support.apple.com

3.iPhone自動化 ショートカット を使ってみる!

百聞は一見に如かず!iPhoneをお持ちの方はさっそく使ってみましょう!

3.1. ショートカット アプリを起動する

まずアプリを起動していきます。アプリですが、黒色ベースで四角形を重ねたような外見になっています。iOS 13以降に既にアップデートされている場合は、アプリがインストール済みになっていると思いますが、確認できない場合はApp Store からインストールすることも可能です。

※本記事は2021年4月時点の情報にもとづき執筆しております。アプリ更新などにより、多少デザインやUIが変わる可能性があること、ご了承ください。

ショートカット

起動してみると画面下に大きく3つのタブがあります。それぞれの役割について、説明します。

ショートカット

マイショートカット

ショートカットの作成と、作成済みのショートカットの一覧及び共有状況などの確認ができます。

オートメーション

時間や位置情報を契機としてショートカットを実行するオートメーションを作成できます。

ギャラリー

おすすめのショートカットやオートメーションが提案されていて、それらをカスタイマイズしながら作成することができます。また、以下のようなテンプレートを状況に合わせてカスタマイズして使用することができます。

・Shazamして保存

今再生中の曲を聞き取ってミュージシャンライブラリに保存します。

・スケジュールを自分自身にメール

本日のミーティングの詳細がすべて記載されたメールを自分自身に送信します。

・アクティビティレポート

先週の平均歩数を計算します。

・遅れていることをメッセージで知らせる

もうすぐ行われるイベントの参加者に、遅れていることを知らせるメールを送信します。

人によるかもしれませんが、いずれもよくあるユースケースが用意されています。

3.2. ショートカット を作成する

ここからは、実際にアプリで普段の操作を自動化していきます! これからショートカットを3つ作成します。※iPhone 8・IOSバージョン14.4.2 で設定していきます。

WI-FI・Bluetoothのオフを行うためのショートカットの作成

突然ですが、日常生活において意図しない公衆Wi-FiやBluetooth機器へ接続されてしまい、手動でWi-Fi/Bluetoothをオフに切り替えるといった経験はないでしょうか。最初のユースケースとしては、自宅から出るときなどに使えるショートカットを作成してみます。

具体的に以下の操作のショートカットを作成します。

・Wi-Fiの設定をオフにする。

・Bluetoothの設定をオフにする。

今回作成する対象はショートカットのため、下のタブからマイショートカットを選択します。次に、「すべてのショートカット」を選択後、画面右上の「+」を選択します。まず、Wi-Fiの設定をしていきます。「アクションを追加」を選択します。

次に「スクリプティ」を選択します。Wi-Fiの設定をするために「Wi-Fiを設定」を選択します。「オフ」を選択します。このまま、Bluetoothをオフにするアクションを追加するために「+」を選択します。

Bluetoothの設定をするために「Bluetoothを設定」を選択します。「オフ」、「変更」を選択します。

ショートカット

ショートカットの名前を設定します。今回は「通信オフ」で設定します。ショートカットが作成されていることを確認し、「・・・」を選択します。

ショートカット

もう一度「・・・」を選択し、「ホーム画面に追加」、「追加」を選択します。実行する際は、作成されたホーム画面のショートカットをタップするか、Siriに向かって「通信オフ」と言います。

ショートカット

Wi-FiとBluetoothがオフになっていることが確認できます。

自身の現在地の共有、送信するためのショートカット作成

次に待ち合わせの際に使用できる、自身の現在地をテキストメッセージで共有するためのショートカットを作成していきます。駅などわかりやすい大きな目印がない場所での待ち合わせに非常に便利なショートカットですね。

具体的に以下の操作のショートカットを作成します。

・現在地を取得する。

・現在地からマップURLを取得する。

・マップURLを宛先に送信する。

今回作成する対象はショートカットですが、ギャラリーにおすすめのショートカットとして既に用意されているので、それを使って作成します。「必須ショートカット」のカテゴリで「位置情報を共有」を選択します。

ショートカット

「ショートカットを追加」を選択します。

ショートカット

今回は、これで完了です。とても簡単ですね。こちらも実行する際はホーム画面に追加して、ホーム画面のショートカットをタップするか、Siriに向かって「位置情報を共有」と言います。メッセージが起動し、マップURLが取得されていることが確認できます。

ショートカット

スクリプト実行用のショートカットの作成

最後にIOS上でスクリプトを実行できる他のアプリ(今回は、Pythonista)と連携して、スクリプトを実行するためのショートカットを作成します。ご自身で作成したスクリプトを自動実行できる機能は、アプリの汎用性を非常に高めてくれるため、非常に便利な機能といえます。

 今回は一例として、スクリプト実行によってメールを送信するショートカットを作成します。具体的に以下の操作のショートカットを作成します。

・Pythonistaを開く

・引数を入れてスクリプトを実行する

それでは、ショートカットの作成を行なっていきます。以前同様に、「すべてのショートカット」を選択後、画面右上の「+」を選択します。

ショートカット

アクションの設定をするために「アクションを追加」を選択します。「WEB」を選択します。

ショートカット

「URLを開く」を選択します。スクリプト実行用のURLを貼り付けます。引数を渡すことも、URLを編集することで可能になっています(「URL + &Argv=引数」といった形式で記載します)。今回の例では、直行先(品川)を第1引数、遅れる時間(1時間)を第2引数として編集しています。

ショートカット名を「スクリプト実行」にして、「完了」を選択します。ショートカットをホーム画面に追加して、実行します。

メールが送信されていることを確認しました。

ショートカット

4.スマホも効率化!時短できる!

いかがでしたしょうか。ギャラリーからカスタマイズできるショートカットも豊富で、自分で作成したスクリプトの実行もできるため、自由度が高く、多くの操作を自動化できることから、筆者とっては無くてはならない存在になっています。

とある人は、ほとんどの仕事はスマホで出来る。と言いましたが、PCに比べ、多少操作が増える。文字入力が面倒。というデメリットのあるスマホ。しかし、いつも手元にあり、いつでも使える優れもの。それをいかに活用するか。という点で、スマホの自動化というのは選択肢に入ってくるのではないでしょうか。

読者のみなさんも、仕事もプライベートも時短・効率化を目指してチャレンジしてみてはいかがでしょうか。