Azureはクラウド分野で世界的に広く採用されているプラットフォームの一つです。Azureでは様々なサービス・ソリューションが提供されていますが、特徴的なのはマイクロソフト社が提供する製品、サービス(WindowsやSQL Server、Officeアプリケーション)との親和性が高いという点です。また、クラウドの利用メリットである拡張性と柔軟性を備えており、ビジネスの成長や変化にも迅速に対応できます。

Azureのメリットを最大限に活かすためには、それを使いこなす人材を確保することが大事です。Azureはクラウドコンピューティング分野で広く使われていますが、最初から使いこなすことが難しいため、レベルや予算に応じて最適な研修を選択し、学ぶことでAzureを使いこなす人材を確保することができます。

本記事では、オンライン研修サービス「BFT道場チョイトレ Azure研修初級編」を紹介します。この記事を読むことで、Azure研修でどのようなことを学ぶのかをイメージできるようになり、Azure活用のための人材確保に向けた計画が立てやすくなります。

Azureとは

AzureとはMicrosoft社が提供しているクラウドプラットフォームです。2010年にサービスを開始しており、AWS(2006年開始)、Google Cloud Platform(2008年開始)と比べると若干サービス開始時期が遅いものの、クラウドサービスとしてAWSに次いで世界第二位のシェアになります。日本国内においても同様に第二位のシェアです。

参考:株式会社MM総研「国内クラウドサービス需要動向調査」(2022年6月時点)

Azureのサービスは、IaaSとPaaSで提供されています。ネットワークやサーバをはじめとするインフラ環境はもちろん、データベースやプログラム実行環境をはじめとするプラットフォームまでAzure上で環境の構築が可能です。

「BFT道場チョイトレ」Azure研修のメリット

「BFT道場チョイトレ」Azure研修を受講することで、以下のようなメリットがあります。

実務で必要なスキルを身につけることができる

Azure研修を受講することで基礎的な知識を得られ、学んだスキルは実務やプロジェクトで活かせるようになります。また、Azureのスキルは業務で求められることが多いため、ITエンジニアとして、システム開発から運用、Webアプリケーション作成など、さまざまな経験を積むことができます。さらに、Azureの最新技術に触れて知識を得る事で、進化が続くクラウド関連の技術トレンドを把握することにもつながります。

初心者の方でも受講しやすい

Azure研修では初心者向けの内容が用意されています。クラウドコンピューティングの概念や、Azureの基本的な操作を理解することができます。初心者の方が効率的にAzureの技術を習得することが可能となります。

オンライン研修で業務都合に合わせて受講できる

現場業務で忙しいエンジニアにとって、研修を受講しようとしても業務都合によって受講できない悩みがあるでしょう。「BFT道場チョイトレ」は業務都合に合わせて講義を選択できます。具体的には、1回3時間の研修を受講者のスケジュールに合わせて自由に選択が可能です。3ヶ月先までの開催スケジュールをカレンダー形式で見ることができるため、ご自身の業務都合を考慮したうえで受講スケジュールを調整できます。詳しくは以下をご確認ください。

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ここからは、「BFT道場チョイトレAzure初級編」は、実際にどのような研修内容なのかを紹介していきます。研修内容に興味のある方はぜひそのまま読み進めてください。

BFT道場チョイトレAzure初級編

Azure初級編の概要と目的

Azure初級編の研修では、全3回のコースを通じて、以下の学習目標が設定されています。

第1回

・Azureの代表的な基盤サービスの理解
 ・Virtual Network(仮想ネットワーク)
 ・Virtual Machines(仮想マシン)
 ・Application Gateway(ロードバランサー)
・同サービスの使用方法及び構築スキルの習得

第2回

・Azureの代表的な基盤サービスの理解
 ・Azure Database for MySQL(データベース)
 ・Blob Storage(ストレージ)
・同サービスの使用方法及び構築スキルの習得
・Azureの代表的なサービス同士の接続方法の習得
 ・「Application Gateway」と「Virtual Machines」の接続
 ・「Virtual Machines」と「Azure Database for MySQL」の接続
 ・「Virtual Machines」と「Blob Storage」の接続

第3回

・Virtual Machine Scale Setsの構築スキル習得
・Infrastructure as Code(IaC)の用語の理解及びtemplate specでの環境構築スキル習得

Azure初級編の研修を通じて、受講者はAzureの基本的なサービスとその利用方法について理解を深め、Azureの基盤を利用してシステムを構築・運用する基本的なスキルを習得することを目指します。

Azure初級編の研修内容

各コースの研修内容を確認していきましょう。

第1回 研修内容

第1回は、Azureが提供する機能であるネットワーク(Virtual Network,VNet)と、そのネットワーク上で稼働する仮想マシン(Virtual Machines)、負荷分散機能であるロードバランサー(Application Gateway)の概要を理解し、構築を実施します。ネットワーク、仮想マシン、ロードバランサーについて、それぞれ概要を解説します。

ネットワーク(Virtual Network, VNet)

AzureのVirtual Networkは、Azure内に他のネットワークから論理的に独立したプライベートネットワークを構築できるサービスです。Virtual Network上に仮想マシンをはじめとする各種リソースを配置していくことになります。ネットワークの構成はシステム構築には必要不可欠なものです。

実際のシステムにおいては、通信要件の必要に応じて設定をします。誤った設定してしまった場合は、アプリケーションが正常に稼働しないなどの影響を及ぼすことが想定されるため、慎重に設定する必要があります。Virtual Networkを設計する際は「リージョン」と「可用性ゾーン」という考え方を理解することが非常に重要です。

リージョンとは、クラウドサービスを提供する独立した領域のことです。具体的には、データセンターが設置されている地域のことを指しています。Azureでは、60以上のリージョンを備えています。利用時にどのリージョンを選ぶのかについては、主にアクセスのある場所からの地理的に近いリージョンを選択するのが一般的です。そうすることで、ネットワーク速度の低下を起因としたパフォーマンスの悪化が発生しにくくなります。また、構築時に複数のリージョンに跨ったシステム構成にすることで、障害発生時のシステム全面ダウンを防ぐことができます。

可用性ゾーンとは、各リージョンの中での物理的に分離された領域のことです。それぞれの可用性ゾーンが個別に電源や冷却手段、ネットワークを持っており、リージョン内での障害発生時の影響範囲を局所化することができます。

仮想マシン(Virtual Machines)

Azureではシステムを稼働するための環境として様々な基盤(仮想マシン、WEBアプリ実行環境、コンテナ、サーバレス環境など)が提供されています。用途や機能など必要な要件に合わせて選択することが可能です。マイクロソフト社の公式サイトでは、基盤を選択するためのフローや目的別の利用ガイドが公開されています。

参考1:Azure コンピューティング サービスを選択する
参考2:コンピューティング

Virtual Machinesは、Azureで提供されている仮想マシンサービスになります。仮想マシンは「Windows」または「Linux」を利用することができます。また、管理者権限を保持することが可能で、システムの利用要件に合わせてユーザ側で自由に設定変更が行えます。標準的な設定は、予めAzureで行われているため開発工数を抑えることができます。

構築のポイントとしては、仮想マシンのサイズの選択について、想定している最大スペックを選択した場合、それだけ利用コストが高くなってしまうため、構築前に必要なスペックを見極めることが重要です。システムの稼働に必要なリソースが、今後増加するのか利用見込みを把握しておくことで適切なタイミングでリソース拡張を行うことができます。また、可用性確保のための構成(可用性ゾーン)も構築時に検討するべき重要な項目となります。

ロードバランサー(Application Gateway)

Application Gatewayは、Azureで提供されているロードバランサ―の一種です。ロードバランサ―は、外部からの通信を複数のサーバに割り振って負荷を分散するための仕組みです。Webアプリケーションに対する負荷を管理する機能として使用することで、大量に処理が必要になった場合でも、安定して継続的にサービス提供が可能となります。自動スケール設定により、通信負荷に応じて自動的にスケールアウトまたはスケールインするので、要件に応じた設定となっているかを確実に押さえておく必要があります。

第1回の研修は以下の流れで行います。

第1回研修の流れ

第2回 研修内容

第2回は、Azureの代表的なサービスである、データベース(Azure Database for MySQL)と、ストレージ(Blob Storage)の概要を理解した後に実際に構築します。データベース(Azure Database for MySQL)とストレージ(Blob Storage)について、それぞれ概要を説明します。

データベース(Azure Database for MySQL)

Azure Database for MySQLは、Azureで提供されるフルマネージド型のリレーショナルデータベースです。フルマネージドとは、障害監視やバックアップ、ソフトウェアバージョンアップなど、「運用・保守に関わる作業を全てサービス提供者が実施するサービス形態」で、低コストで高い信頼性を得られます。MySQLは利用開始までのコストが低く、耐久性と拡張性に優れています。構築のポイントとしては、データベースを作成するサーバの設定の中に、可用性の種類やネットワーク設定など後から変更できない項目もあるため、最初の設計に考慮が必要です。

ストレージ(Blob Storage)

Blob Storageは、Azureのオブジェクトストレージです。オブジェクトストレージとは、写真や動画、Eメール、Webページといった非構造化データを保存するためのストレージです。Blob Storageには大容量のデータを保存でき、HTTP/HTTPS経由でどこからでもアクセスできます。また、データへのアクセス頻度に基づいて、複数のストレージ層の中から価格や保持期間を考慮して選択します。

第2回の研修は以下の流れで行います。

第2回研修の流れ

第3回 研修内容

第3回はAzureの仮想マシン自動スケール(Virtual Machine Scale Sets)、Infrastructure as Code(template specs)について概要を理解した後に、実際に使用し動作確認をします。それぞれについて、概要を説明します。

仮想マシン自動スケール(Virtual Machine Scale Sets)

Virtual Machine Scale Sets機能を使用することで、アプリケーションの負荷状況に応じて、あらかじめ定義したシナリオ通りに自動的に仮想マシンを増減させることができます。それにより、使用状況にあった最適な利用が可能となり、最小限のコストでサービスを利用することができます。また、可用性の観点でも有用性が高く、仮想マシンで異常が発生してもVirtual Machine Scale Setsにより新しい仮想マシンを起動し、サービス提供を継続して行うことができます。

同様の対応を手動で行うこともできますが、手作業による人的ミスの可能性やサービス提供時間帯において常に待機している必要があるなど、現実的には対応が難しく、自動的に行うメリットが非常に大きい機能です。構築のポイントとしては、仮想マシンの台数や自動拡張、縮小の設定をどのようにするかという点が大事です。拡張に関してはコストに直結するため、しっかりとした事前の確認、設計が必要です。また、実際の構築に際しては、障害試験を必ず行うことが大事です。想定した事象に対応できるのかをサービス提供後に確認することは難しいため、構築段階での確認が必須です。

Infrastructure as Code(template specs)

Infrastructure as Codeとは、コードを利用してインフラを構築する仕組みのことで、インフラ環境構築の自動化によるコスト削減、品質向上が期待できます。手動で作業をした場合よりも作業ミスを減らすことが可能になり、構築コストも必要最小限に抑えることができます。また、template specsにコードを格納し共有することで、誰がいつ実行しても同じ結果を得ることができるため、常に一定の品質を保つことができます。

第3回の研修は以下の流れで行います。

第3回研修の流れ

まとめ

本記事では、オンライン研修サービスである「BFT道場チョイトレ」Azure初級編の概要や目的、研修内容について解説してきました。本研修は、Azureスキルを効率良く身につけたい方々におすすめの研修内容になっております。IT人材育成を考えている人事担当者は、オンライン研修サービスである「BFT道場チョイトレ」を用いた研修を検討してみてはいかがでしょうか。

BFT道場チョイトレとは?

「BFT道場チョイトレ」は、多忙な現場で活躍するエンジニアたちに広く利用されているIT研修サービスです。定額制・受け放題の体系により、限られた予算の中でも多数の社員に学習の機会を提供することができます。また、受講者はご自身のスキル向上プランに合わせてコースを選ぶことが可能です。

BFT道場チョイトレの特長

業務都合に合わせて講義を選択できる

チョイトレは1回3時間の研修を受講者のスケジュールに合わせて自由に選択できます。3ヶ月先までの開催スケジュールをカレンダー形式で見ることができるため、ご自身の業務都合を考慮したうえで受講スケジュールを調整できます。

3営業日前まで予約ができる

チョイトレは予約専用サイトから3営業日前まで受講予約が可能です。そのため、忙しく日々予定が変化しやすい現場のエンジニアの方も、少しの時間を有効活用し、スキルアッププランを実現できます。詳しくは以下をご確認ください。

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