クラウドサービスが伸びる現代において、その中心的存在ともいえるMicrosoftの「Azure」。

特にその一機能、「Azure Portal」は、Azureを使用する上で基本となる機能です。 この記事では、そんな「Azure Portal」について初心者の方でもスムーズに理解できるよう分かりやすく解説します。

具体的な機能から、なぜ「Azure Portal」が選ばれているのか、その特徴と利点などを探っていきましょう。 また、「Azure Portal」の使用に関する料金についても言及します。コストは頭によぎる大切な要素ですよね。透明性を持って、その価格設定と、その価値に見合うサービス提供が実際に行われているのかを詳しく解説します。 一緒に「Azure Portal」の全貌を理解していきましょう。

Azureとは

まずは基本から見ていきましょう。Azure(アジュール)、もしくは正式名称を述べると「Microsoft Azure」は、情報技術の世界でよく耳にする言葉ですが、具体的に何を指すのでしょうか。

Azureは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスのひとつで、個々のビジネスや組織のニーズに合わせて展開できるさまざまなサービスを提供しています。それらのサービスは、インフラ設計から機械学習、AIの開発まで、非常に多岐に渡ります。

一般的にクラウドサービスと呼ばれるものは、データを手元のPCに保管するのではなく、インターネットを通じてリモートのサーバーにアクセスし、データの管理やサービスの利用を行うものです。Azureはその一環として、個々の企業やユーザーが自分たちのビジネスに必要なサービスをクラウド上で利用できるようにしたものです。

つまり、Azureは一般的なクラウドサービスと同じく、リモートのサーバーを利用して、現地のコンピューターやデータセンターが提供するインフラストラクチャ、プラットフォーム、ソフトウェアを利用者が必要に応じて活用できる、そのような位置づけと理解していただければと思います。

このセクションで学んだ基本的なAzureの知識を背景に、次のセクションではAzureの一機能である「Azure Portal」について詳しく見ていきましょう。

Azure Portalとは

Azure Portalとは、Microsoft Azureのさまざまなサービスを管理し、モニタリングするための一元的なダッシュボードや画面と理解していただければと思います。

具体的には、Azure Portalはマイクロソフトが提供するクラウドリソースのメインインターフェースで、Webブラウザから簡単にアクセスできます。このPortalを通じて、ユーザーはマイクロソフトのクラウドリソース、仮想マシン、SQLデータベース、Webアプリ、ストレージアカウントなどを作成、設定、管理することが可能です。

また、Portalではこれらリソースの利用状況やパフォーマンスを可視化するダッシュボードを提供しています。これにより、リソースの状況を一目で把握でき、必要に応じた操作や管理が容易になります。 さらに、Azure Portalは利用者の使いやすさに配慮されて設計されており、初めて使う人でも直感的に操作することができます。必要なメニューや機能を即座に見つけるのが難しい場合、提供されている検索機能を使えば、目的のコンテンツへすぐにアクセスできます。

これらが「Azure Portal」の基本的な機能と位置づけです。次のセクションでは、より具体的な「Azure Portal」の特徴やその利点について解説してまいります。

Azure Portalの特徴と利点

Azure Portalはデータ管理からアプリケーション開発、運用までを支援する多岐にわたる機能を持っています。以下、主な機能の一部を挙げてみます。

  1. 一元的なリソース管理: Azure Portalを通じて、ユーザーはAzureの各種リソース、例えば仮想マシン、SQLデータベース、ストレージアカウントなどを自由に作成して管理することができます。
  2. リソースの監視: Azureのリソースについての詳細な情報を提供します。パフォーマンスメトリクスやログをリアルタイムで視覚化し、問題が発生した場合のアラート機能も備えています。
  3. カスタマイズ可能なダッシュボード: ユーザーは自身の組織やプロジェクトに最適化されたビューを作成し、必要な情報を一元化することができます。ダッシュボードではリソースの状態、メトリクス、アラートを一目で確認できます。
  4. アクセスとセキュリティ管理: Azureソリューションへのアクセスを細かく設定できます。ユーザーごとのロールの割り当てやアクセス権限のコントロールが可能です。
  5. Azure Marketplace へのアクセス: 多くのAzureパートナーが提供する製品やサービスへとアクセスでき、Azure環境への導入をスムーズに行えます。
  6. クラウドShellの利用: Azure PortalからAzureのクラウドベースのコマンドラインエクスペリエンスであるCloud Shellを起動できます。これにより、Azureのサービスを管理するためのコマンドの実行が可能となります。

それぞれの特徴における利点を考えてみます。

一元的なリソース管理について考えてみます。Azure Portalは、所謂「仮想マシン」から「SQLデータベース」など、あらゆるリソースに対応しています。これにより、異なるリソースを跨いで一元管理することができます。これは、異なるサービスにそれぞれログインして管理するよりも、大幅に時間を節約することができます。

カスタマイズ可能なダッシュボードについて考えてみます。ダッシュボードはAzure Portalの中心的存在であり、必要な情報を一目で把握することができます。また、自分だけのダッシュボードを作成し、自身のビジネスニーズに最適化することも可能です。

他にも特徴的なものとしては、直感的なユーザーインターフェースです。Azure Portalはグラフィカルな操作により、リソースの作成から管理までを直感的に行うことができます。複雑なコマンドライン操作の必要性を最小限に抑え、ビジネスのスピードを加速させます。 これらの特徴がAzure Portalを他のサービスとは一線を画すものとしています。

一方で、これらはビジネスにとって非常に有用です。全強調表示は運用の統一性を保ちつつ、複数のリソースを効率的に管理できます。カスタマイズ可能なダッシュボードはビジネスインテリジェンスの向上に貢献し、直感的な操作は学習コストを削減し、ビジネスのスピードをさらに高めます。 Azure Portalの特徴と利点を理解し、最大限活用することで、ビジネスの効率と効果を高めることが可能です。

Azure Portalの料金について

Azure Portal自体の利用料金について説明しますが、基本的にはAzure Portalは無料です。

それはAzure PortalがAzureの各サービスを利用するための管理者向けのユーザーインターフェースであり、それ自体の使用に費用が発生することはありません。 ただし、Azure Portalを通じてリソースやサービスを作成、利用する際にはその利用料金が発生します。これらの費用はサービスごとに異なり、利用した時間やリソースの大きさ(サイズ・性能)などによります。

さらに、Azure Portalは費用を管理するための具体的な機能をいくつも提供しています。たとえば、コスト分析のツールを使用して、現在と予想される将来の支出を明確に把握することができます。また、予算を設定し、その予算を超えた場合に通知を受け取ることも可能です。

これらの観点から見ると、Azure Portalのコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。リソース管理と合わせて費用管理も一括で行うことができるからです。さらに、Azure Portal自体のランニングコストは無料なので、必要なサービスだけを選び、効果的に利用することで、全体の運用コストを抑えることが可能です。

判断材料としては、Azureの各サービス利用料金、それらのサービスの性能、そしてAzure Portalを用いることで得られる便益を比較し、総合的な価値を判断すると良いでしょう。

Azure Portalの使い方

Azure Portalは、WindowsでもMacでもブラウザ上で操作するため、どのシステムを使用していても同じ操作で利用可能です。ここでは、基本的な操作方法を共有します。

  1. Azure Portalにログインする: まずはブラウザから「portal.azure.com」にアクセスし、Microsoftのアカウントでログインします。
  2. ダッシュボードを表示する: ログイン後、左上の三本線のメニューボタンをクリックしてダッシュボードを表示します。このダッシュボードは、作成したリソースや、監視しているメトリクスを集約したビジュアルレイアウトで、必要に応じてカスタマイズできます。
  3. リソースを作成/管理する: 左側のメニューから「リソースの作成」を選択し、作りたいリソースの種類を選びます。その後出る手順に従って進めていきます。既存のリソースを管理する場合、リソースをダッシュボードで選択し、その設定を変更することができます。
  4. 費用の管理: 左側のメニューから「コストの管理と請求」を選択すると、費用に関連する情報を一覧できます。これには、現在の費用、予算の設定、コスト分析などが含まれます。
  5. ロールベースのアクセス制御: 必要に応じて、特定のユーザーやグループに対するアクセスレベルを設定できます。リソースの「アクセス制御 (IAM)」オプションを選択することで設定できます。
  6. サービスの監視とアラート: Azure Portalでは作成したリソースの監視やアラート設定も可能です。設定するとリソースのパフォーマンスをリアルタイムで確認できます。また、アラームタブからは特定の条件を満たしたときに通知を受け取るアラートを設定できます。

他にもさまざまな機能がありますが、これらが一般的な操作の一部です。Azure Portalを使いこなすことで、Azureリソースの一元的な管理が格段に向上します。

まとめ

本記事では、Azure Portalの全体像について一部ではあるものの紹介しました。

Azure Portalは、幅広いリソースに対応した統一的なユーザーインターフェースであり、その高度なカスタマイズ可能性と直感的なユーザーインターフェースにより、効率的なリソース管理が可能です。

また、Azure Portal自体の利用料金は無料で、Webブラウザによる操作のため、WindowsでもMacでも同一のユーザーエクスペリエンスを提供できること、基本的な操作方法も共有いたしました。これにより、Azure Portalの容易な取り組みや利点を理解いただくことができたことでしょう。

最後に、Azure Portalは、包括的で強力なツールであり、あなたのビジネスニーズを迅速かつ効果的に対応します。Azure Portalの特性を理解し、最大限活用することで、ビジネスの効率性と効果性を向上させることができます。この記事がAzure PortalをはじめとしたMicrosoft Azureについて、取り組みの初めの一歩としてお役立ていただければ幸いです。