「 IT研修 を受講したいけど、どれを選べばいいか分からない…」
「対面型の研修では密になり、コロナ感染の不安がある…」
「オンライン研修で本当に技術が身に付くのだろうか…」
この記事を見ていただいているということは 現在、こういったお悩みを抱えていませんか?
ITエンジニアが売り手市場となった現在、ITスキル向上の需要は年々高まり、インターネット上ではさまざまなIT研修を見つけることができますが、たくさんありすぎて、どれがいいのか選ぶのはとても大変ですよね?
特に最近ではコロナウイルスの感染対策への気配りは必須であり、Withコロナ時代とともに企業の社内研修の在り方は一変しました。従来の対面型研修から、別の研修形式へ移行する必要が出てきています。
そこで、この記事ではIT研修を徹底調査した筆者が、おすすめのIT研修を受講形式別にお伝えしていきます!
IT研修 とは?
そもそも「IT研修」ってなんでしょうか?
IT研修で学べる領域はとても広く、簡単にキーワードを挙げても以下のようにたくさんあります!
- 基本的なパソコンの操作方法(起動、シャットダウン、メール作成など)
- ExcelやWord、PowerPointなどOfficeソフトの使用方法
- プログラミング
- ITインフラ(サーバやネットワーク)
- セキュリティ
- クラウド
- AI
- etc…
これらのキーワードはいまやIT業界での利用に限られるものではありません。
最近では基本的なパソコン操作やExcel、Wordはできて当たり前!
…と考える企業も多く、IT業界に限らずあらゆる業界の教育カリキュラムに組み込まれています。
自分で勉強する「自習」や実際の業務を通して学ぶ「OJT」でも学習することはできますが、以下のような難しい点があるようです。
- 能動的に学習を行うことが難しい
- 自習では理解することが難しい
- 体系的に基礎を学ぶことが難しい
こうした理由から、研修形式での教育が多くの企業に選ばれているんですね!
IT研修を自社で作成し教育を行う、いわゆる「内製」で実施している企業もありますが、情報システム担当者は教育以外にもやることがたくさん…!
「外部に委託すれば、教育のプロによるクオリティの保証された研修を受けさせることができ、情報システム担当者の手も空く!」
…と教育担当者・受講者双方へのメリットを感じ、外部への委託に踏み出す企業も多いようです!
他にも、採用活動の観点からは、社内教育が充実していることは、就職活動を行う方にとって魅力的に映るため、優秀な人材の採用につながるという声もあります!
IT研修 を選ぶ際のポイント
IT研修を選ぶ際のポイントとしては以下が考えられます。
難易度 | 基礎or応用など、受講者の受けたいレベルにマッチする? |
業務への活用度 | 受講者が業務で頻繁に使用するスキルが学べる? |
時間 | 1講義あたりの長さはどのくらい? 業務を調整し、受講の時間を確保できる? |
場所 | 自宅or職場から受講場所へのアクセスはいい? オンラインで参加することができる? |
受講形式 | 受講形式はどのようなもの? 講師とマンツーマンで教わる?orオンラインで動画配信? |
自身のレベルに合わない簡単すぎるor難しすぎる講義や、普段の業務で使わない技術などを受けても、十分な効果は得られませんよね…。
時間・場所という項目では、物理的な「受けやすさ」を判断します。自身の業務形態や就業場所などを考慮し、研修を選ぶ必要がありますよね。
これらの項目はいつの時代も考慮すべき観点ですが、コロナ禍前後で大きく変わったポイントが「受講形式」です。
…なので今回は特に、「受講形式」に焦点を当てて、IT研修を選ぶ際のポイントをご紹介します!
IT研修 3つの受講形式
IT研修の受講形式について、この記事では代表的な3つのパターンに分けてみました。「対面型研修」、「オンライン(リアルタイム型)研修」、「オンライン(オンデマンド型)研修」です。
厳密には、オンライン研修を視聴する場所(会社や自宅、外出時など)によっても分類できますが、今回は在宅勤務環境から視聴すると仮定します。
それでは、それぞれの受講形式について、メリット/デメリットを見ていきましょう!
対面型研修
まずは従来型の対面型研修です。オンサイトトレーニング、集合型研修と呼ばれることもあります。受講場所によって、以下2パターンにも分類できます。
通学型 | 開講している企業が提供する研修室へ受講者が足を運び、受講するスタイル |
講師派遣型 | 受講する企業の元へ講師が足を運び、講義を行うスタイル |
対面型研修のメリット/デメリットとしては以下が考えられます。
【メリット】
- 学習へのモチベーションを保ちやすい
複数の受講者が同じ空間に集まり、同じ講義を受けることになります。
そのため、自然と受講者同士の会話や競争する環境が生まれやすく、学習へのモチベーション維持につながります。
- 講師とのコミュニケーションがとりやすい
同じ空間に講師がいて、双方向の会話が可能です。
受講中に発言しやすく、質疑応答をリアルタイムで行うことで、より理解を深めることができます。
また、講師からすると受講者の様子が見えやすいため、即座にフォローを入れることができ、受講中に取り残されることが発生しにくくなります。
- 実機の扱い方など、実技の習得ができる
ネットワークやサーバなどの実機を取り扱う場合、対面でなければ開講が難しい講義があります。
【デメリット】
- コストがかかることが多い
研修室の利用費や交通費など、講義以外の経費が発生するため、オンライン研修に比べるとコストがかさむ傾向があります。
また、オンライン(オンデマンド型)研修と比べると、リアルタイムで講師を確保する必要があり、講師費用が発生します。
- 時間の調整が難しい
講師と受講者全員が同じ時間に都合を合わせて調整する必要があります。また、移動時間なども加味するとまとまった時間をとる必要があります。
そのため、業務の合間などに気軽に受講することが難しい傾向があります。
対面型研修の例
企業名 | サービス名 | 価格設定 | 特徴 | 講義の種類 |
---|---|---|---|---|
富士通ラーニングメディア | 講習会(集合研修) | UNIX/Linux 入門:\76,000 (3日×7h計21h) | ・受講後90日間オンラインで質問可能 ・受講内容に対応したテストが無料で受講できる | 最新技術からヒューマンスキルまで1,500コース |
NECマネジメントパートナー | Smart Learning -HRD Service- | UNIX/Linux基礎1-基本機能とコマンド-:\75,000 (3日×7h計21h) | ・ワークショップ、実機演習などの要素を多く組み入れ、受講者の自主学習を促す | 幅広い技術メニュー 公的資格やベンダー資格コースもあり |
ラーニングエージェンシー | Biz CAMPUS Basic(定額制集合研修) | \初期費用300,000+月額\55,000(1~99名の月額(東京)、受け放題) | ・業界初の定額制集合研修 ・1講義2時間~の受けやすい設計 ・グループワークが多く、他企業の受講者との意見交換が活発 | ・ビジネススキル、ヒューマンスキルを中心に300テーマ ・IT業界に特化した講義も用意 |
アビバ | パソコン教室アビバ | アビバのMOS講座:\34,800(11回×1.5h 計16.5h) | ・全国100校以上の教室で通いやすい ・学習サポートも充実 | パソコン初心者向けの講義やOfficeが人気 |
★Pick Up!おすすめ研修
~富士通ラーニングメディア~
富士通ラーニングメディアの魅力は何と言ってもその実績です!
企業の年間利用数は3,000社以上、年間受講者数は約96,000人に上ります。富士通グループの豊富なノウハウで、1,500もの幅広いコースを設けているため、学びたい技術要素がきっと見つかるはずです。
研修を受けられる教室は画像の「品川ラーニングセンター」を始めとして、関西、名古屋、沖縄地区に展開しています。
各教室において、ハイスペックなマシン、実習のためのサーバ室、リラックスできるラウンジも用意されており、快適な環境で学ぶことができるのも魅力的ですね!
オンライン(リアルタイム型)研修
次に、オンライン(リアルタイム型)研修について見ていきましょう。
こちらは、オンラインでありながらリアルタイムで受講する形式の研修で、双方向型と呼ばれることもあります。
「元々対面型研修を実施していたが、コロナ影響もあり、オンラインに移行したい」と考えた場合に、元の形式を保持しながらスムーズに移行しやすい研修だと言えます。
オンライン(リアルタイム型)研修のメリット/デメリットとしては以下が挙げられます。
【メリット】
- 講師とのコミュニケーションをとることができる
リアルタイムで受講するため、発言や質疑応答などを行うことができます。
口頭ではなく、チャットでの質問や発言ができたり、Web会議ツールのアクション機能などが使えたりと、対面の際よりも活発にコミュニケーションをとることができる場合もあります。
- 画面共有などの便利な機能を使うことができる
講師が必要な資料を即時に画面に映したり、クイズやアンケート機能などを使用したりして、対面の際よりもバリエーションに富んだコミュニケーションをとることができます。
- 比較的低コストで受講可能
対面型研修に比べ、物理的な空間や物を用意するコストが削られるため、比較的低価格で受講することが可能です。
【デメリット】
- 時間の都合をつける必要がある
対面型研修と比べると移動時間がないため比較的気軽に受講できますが、リアルタイムで行うため、開講時間に合わせて予定を調整する必要があります。
- 通信環境に左右される
各受講者が一定水準以上の通信環境を用意する必要があるため、環境を用意することができない方は研修を受けることが難しくなります。
- 受講者のリアクションが把握しにくい
工夫次第とも言えますが、講師からすると、対面型研修に比べて受講者の様子がわかりにくくなり、ややリアクションが把握しにくい傾向があります。
そのため、受講者はトラブルが起こった際、迅速に適切なフォローを受けられない可能性があります。
- 実機を扱う研修が受けられない
ネットワークやサーバなどの実機を取り扱う場合、オンラインで学習することが難しい傾向があります。
オンライン(リアルタイム型)研修の例
企業名 | サービス名 | 価格設定 | 特徴 | 講義の種類 |
---|---|---|---|---|
富士通ラーニングメディア | サテライト講習会 | 集合研修と同 価格 | ・品川ラーニングセンターで実施中の講習会にリアルタイムで参加可能 ・講師との会話もできる | 最新技術からヒューマンスキルまで幅広い講義 ※実機を扱う実習は一部除く |
NECマネジメントパートナー | Smart Learning -HRD Service- 遠隔ライブ | 集合研修と同価格 | ・遠隔ライブ対応の講義を、自宅や会社など、好きな場所から受講可能 ・遠隔研修のノウハウを備えた講師が対応 | 幅広い技術メニュー 公的資格やベンダー資格コースもあり マシン実習も可能 |
トレノケート | トレノケート(IT技術教育) | Linuxオペレーション入門:\99,000 (2日×7.5h計15h) | ・育成専門企業としてのノウハウ ・グローバル人材の育成実績 ・9ヶ月先まで予約可能 ・人気コースは月2回開催 | ITトレーニングの充実はもちろんのこと、各種ベンダー資格や、ビジネストレーニングも多数提供 |
BFT | BFT道場チョイトレ | \100,000(100名までの月額制、受け放題) | ・実際のプロジェクトに沿ってコースを構成(最大5回構成) ・現役SEが講師を担当 ・圧倒的な低価格 | ・約50のIT技術に特化 ・ITの現場で使える英会話講座も追加料金なしで受講可能 |
★Pick Up!おすすめ研修
~BFT道場チョイトレ~
BFT道場「チョイトレ」では、毎月40以上のコンテンツを開講しており、対面、オンラインいずれかを選択して受講できる点が魅力です!
最大の魅力はその価格!
100名までID登録が可能で、1社につき月々10万円、つまり…、1人当たり月1,000円から受講できるという、破格の設定!双方向型の研修で最も安いと言っても過言ではありません!また、下図のように、1回3時間単位の講義なので、気軽に受けやすいのもポイント!
オンライン(オンデマンド型)研修
3つ目は、オンライン(オンデマンド型)研修についてです。
こちらは、あらかじめ用意された学習コンテンツや録画した講義映像を視聴する、オンデマンド型の研修で、いわゆる「eラーニング」と呼ばれる研修形式です。オンライン(オンデマンド型)研修のメリット/デメリットとしては以下が考えられます。
【メリット】
- 低価格で受講できる
あらかじめ用意されたコンテンツを使用するため、人件費が大幅に削られることや、研修室の利用費や交通費など経費が発生しないことから、受講料が安くなる傾向があります。
- 繰り返し視聴することができる
動画を再生し、視聴することになりますので、一次停止や早送り、巻き戻しなどの機能があることが多く、自身が理解できたと思えるまで繰り返し受講をすることができます。
- 時間の融通が利く
動画コンテンツの視聴のため、業務の空き時間に好きなだけ再生することができ、時間の融通が利きます。
講師と都合を合わせる必要がないため、業務時間外での学習にも最適です。
【デメリット】
- 講師とのコミュニケーションがとれない
動画コンテンツの視聴のため、情報は一方通行となり、質疑応答など双方向のやり取りは困難です。
トラブルやつまずいたポイントがあっても、即時で解決することは難しいことが多いです。
- 実技を身に着ける学習になりにくい
講師が生徒ひとりひとりに合わせて指導をすることができないため、実技を伴う研修の実施は難しい傾向があります。講義の中で成果物を完成させるような研修には不向きです。
- 受講で得られる効果が受講者の積極性に依存してしまう
いつでも受講できるということは、言い換えるといつも受講しないこともできるということです。積極的に受講できる方であれば効果は期待できますが、受講に消極的な方では、効果が期待できないでしょう。
オンライン(オンデマンド型)研修の例
企業名 | サービス名 | 価格設定 | 特徴 | 講義の種類 |
---|---|---|---|---|
富士通ラーニングメディア | e講義ライブラリ | \720,000(1年間、50名まで受け放題) | ・集合研修の動画をそのままコンテンツ化 ・スマホからも視聴可能 | ICTを中心にビジネス、AI、ビッグデータなど約140コース |
NECマネジメントパートナー | Smart Learning -HRD Service- Eトレーニング定額制受け放題プラン | 初期費用\100,000 +1人あたり年間\50,000 | ・eラーニング専用に作られた講義 ・クイズやコーディングなどアクティブな要素で能動的な学習を促進 | ・マネジメント系~ITスキル全般まで180コース ・月額+3万円でAIコースも受講可能 |
トレノケート | eラーニングサービス | \1,320,000(1年間、30名まで受け放題) | ・月に1回まで、受け放題プランの受講者の入れ替えが可能(年間最大120名受講可能) | ITエンジニア育成に必要な知識・スキルを網羅した約60コースを用意 |
Schoo | プレミアムサービス | \980(1人あたり月額、受け放題) | ・1授業3分から、時短で学べる ・動画をダウンロードし、オフライン環境で視聴可能 ・圧倒的な低価格 | ・19カテゴリー、7000本の録画授業 ・業界最先端のITスキルから、汎用的なビジネススキルまで幅広い講義 |
★Pick Up!おすすめ研修
~Schoo~
Schooの魅力はズバリ、時間の有効活用に最適な点です!
1回3分から学べる授業や、動画をダウンロードし、スマホでオフライン視聴も可能など、忙しい社会人に寄り添ったサービスが嬉しいですね!
また、価格の安さも大きな魅力です。
1人あたり月額980円で受け放題という、破格の設定ですね!
上記の表では受け放題のeラーニングサービスを比較していますが、1人あたりの価格の安さは圧倒的となっています。法人向けにはよりITスキルに特化したパッケージも展開しており、会社ごとのニーズに合った、無駄のないプランを選択することができます!SIer、受託開発会社向けコンテンツの一例は画像の通りです。「PHP中級」、「プロジェクトマネジメント」など、若手エンジニアだけでなく、中堅、ベテラン層向けにも使えるコンテンツもあり、汎用性が高いですね!
7000本もの録画授業が売りのSchooですが、実は生放送での「双方向型講義」も充実!
ユーザーのコメントによって授業が変化するので、常にユニークな授業が展開されております。「テレワークで時間に少し余裕が出来たので、手軽に研修を始めたい」そんな方におすすめの研修です。
IT研修 どの受講形式を選ぶ?
ここまで、IT研修の3つの受講形式についてご紹介してきました。これら3つの受講形式はそれぞれどのような企業に向いているでしょうか?
対面型研修に向いている企業
対面型研修に向いているのは、以下の企業と言えるでしょう。
- 実機を取り扱う機会が多く、実技の習得を重視したい企業
- 講師との関係性を重視し、コミュニケーションをとりながら研修を受けさせたい企業
- 研修スペースを持っている/業務時間の融通が利きやすいなど、場所と時間において調整を行える企業
対面型研修の大きなメリットは、講師と双方向の会話を通して、納得のいくまで実技の習得ができることですので、研修を通して学んだ技術が身になりやすいと考えられます。
多少コストをかけても、より高い効果を得たいと考える企業に向いているでしょう。
オンライン(リアルタイム型)研修に向いている企業
オンライン(リアルタイム型)型研修に向いているのは、以下の企業と言えるでしょう。
- 在宅勤務を推奨しているが、対面型研修の方法をなるべく踏襲したい企業
- オンライン研修でなおかつ、講師との双方向の会話を重視したい企業
「対面型研修の効果を得たいものの、昨今のコロナウイルスの感染状況を考えると、なかなか一堂に集まっての研修を選びにくい…」と考えている企業には、オンライン(リアルタイム型)研修が最適でしょう!
チャットを通しての会話やアクション機能、アンケート機能など、オンラインコミュニケーションツールならではのメリットもあり、高い効果を期待することができます。
オンライン(オンデマンド型)研修に向いている企業
オンライン(オンデマンド型)型研修に向いているのは、以下の企業と言えるでしょう
- とにかくコストを抑えて研修したい企業
- 業務が忙しく、時間の都合をつけるのが難しい企業
- 身につくまで同じ内容で繰り返し受講したい企業
オンライン(オンデマンド型)研修の最大のメリットは、コストや時間などの柔軟性が高く、融通が利きやすい点です。効果が受講者の積極性に依存してしまうことには注意が必要ですので、ある程度受講状況が管理できる体制にある企業におすすめです。
おわりに
この記事では、受講形式別にIT研修を分析し、それぞれどのような企業に向いているのかご紹介しました。企業によって多様化する働き方に対応する研修の選択が迫られているかと思います。その選択の一助となれば幸いです!